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■興味深いのは、辰馬本家酒造「旧白鹿館」~モダニズムを感じるアーチが特徴
1929(昭和4)年~1930(昭和5)年にかけて完成した鉄筋コンクリート造の近代的な醸造蔵と、鉄筋鉄骨コンクリート造のボトリング(瓶詰)工場。設計・石川純一郎、施工・竹中工務店。日本の近代建築史上でも評価が高いが、2010年に閉鎖、解体された。
メインのボトリング工場は約24m×64m・高さ約11mの大天井の下に、支柱を1本も使わないアーチ構造法を採用している。一見すると鉄筋コンクリート造に見えるアーチ構造は、実は鉄骨造だった。
日本では1980~90年代に「地酒ブーム」が到来、しだいにワイン、焼酎、近年はハイボールにレモンサワーと変遷するなど、酒の好みも多種多様になったが、日本の“SAKE”は海外でも人気が高まる。
清酒造りは江戸時代以来、杜氏や蔵人が携わってきたが、その数は減少傾向にある。近代的な酒蔵では、従来の杜氏だけでなく醸造機械の使用、コンピューター管理も進み、労力や人出を必要とする作業にはロボットの導入も進んでいく。特別展示「変化する酒蔵建築」では、こうした背景とともに、酒蔵の変化も楽しめる。