森清範・清水寺貫主は「国内外の状況を踏まえ、当初は『乱』を想像していた。揮毫の際は心の願いとして、一刻も早くこの『戦』が終結するよう書き切った。社会のマイナス面ばかりが目立つ時代だが、例えば2023年は『整』『治』という漢字が上位を占める年になれば」と期待を寄せた。
山崎信夫・日本漢字能力検定協会代表理事・理事長は「『戦』は今年限りにして欲しい漢字。一方で上位に『楽』や『幸』という漢字が浮上したのが嬉しい。来るべき2023年、少し光が見えるような傾向となった」と話した。
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■コロナ禍からの脱却を表す漢字もランクイン
2022年は、2位以下にも「高」「争」「命」「悲」などの漢字が並んだ。 一方、過去2年と比べると、新型コロナウイルスを象徴する漢字は減少し、「楽」「幸」「旅」など明るさを感じさせる漢字もランクインした。コロナ収束は見えないものの、政府の観光支援策・全国旅行支援も10月から開始されるなど、様々な制限が緩和され、旅行やイベントを楽しみ始める様子がうかがえた。
2位は1位の「戦」と188票差で「安」 （アン／やすい・やすんじる・いずくんぞ） 10,616 票（4.74％）
3 位は「楽」（ガク・ラク・ゴウ・ギョウ／たのしい・たのしむ・ かなでる・このむ） 7,999 票（3.57％） 。
4 位 「高」 （コウ／たかい・たか・たかまる・たかめる） 3,779 票（1.69％）
5 位 「争」 （ソウ／あらそう・いさめる） 3,661 票（1.64％）
6 位 「命」 （メイ・ミョウ／いのち・おおせ・みこと） 3,512 票（1.57％）
7 位 「悲」 （ヒ／かなしい・かなしむ） 3,465 票（1.55％）
8 位 「新」 （シン／あたらしい・あらた・にい・さら） 3,070 票（1.37％）
9 位 「変」 （ヘン／かわる・かえる） 3,026 票（1.35％）
10 位 「和」 （ワ・オ・カ／やわらぐ・やわらげる・なごむ・ なごやか・なぐ・あえる） 2,751 票（1.23％）
新型コロナウイルスの感染が拡大した昨年・2020年は「密」。"3「密」"という言葉が提唱され、生活・行動様式が「密」にならないよう国民が意識し続けたことが影響した。
2021年は「金」（。長期化するコロナ禍の中開催された東京オリンピック・パラリンピックでの日本人選手の活躍や、アメリカ大リーグ・・エンゼルス大谷翔平選手が満票でMVP を受賞、”リアル二刀流”でシーズンを通して活躍したのをはじめ、各界で打ち立てられた「金」字塔がひときわ輝く年となった。
