――犬や猫のようにウサギも毛抜けしますか?「ウサギアレルギー」ってあるの?
【後藤さん】動物は1年を通して毛の生え変わる“換毛”の時期があります。動物によって生え変わりのサイクルは違うのですが、ウサギの場合、だいたい年4回生え変わります。じわじわと少しづつ生え変わるので、極端に言えば年中毛が抜けているイメージですし、細くて軽いので気がつけば部屋中に拡散しています。
そのため、ウサギを飼い始めてからご自身や家族など同居されている方にアレルギーが出るようになって、泣く泣く手放したというお話を聞くことがあります。さらに、ウサギアレルギーはなくても、えさとして与える干し草の方がアレルゲンだったという方もいるようですので、飼育をご検討される際には、飼い主にとっても動物たちにとっても悲しい結末にならないよう、事前に一度アレルギー検査を受けられることをご検討いただけたらと思います。
――ウサギはどのような手入れが必要なのでしょうか?
【後藤さん】ウサギは日常的に自分で体をなめたりして毛づくろいをするのですが、体の構造上飲み込んだ毛を吐き出すことができません。飲み込んだ毛は少量ならフンと一緒に排出されますが、おなかの中でかたまりになって詰まってしまう “毛球症”という病気を起こす恐れもありますので注意が必要です。当園では毛球症を予防するためにコーム等を使ってまめにグルーミングを行っています。
――グルーミングを嫌がる動物も多いですよね? コツはありますか?
【後藤さん】グルーミングは「さあ、やるぞ!」と意気込んで行うと人の気持ちに敏感なウサギは「いつもと違うな、なにかされそう」と悟って逃げてしまうんですよね(笑)。いつものスキンシップの中のひとつとしてグルーミングを取り入れると、飼い主にとってもウサギにとってもいいのではないかなと思います。
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同園のウサギ舎『ラビットワーレン』には、ビロードのような毛並みが特徴の「ミニレッキス」、背中に一本ライン模様の入った「ラインランダ―」、ふわっふわの長い毛が特徴の「イングリッシュアンゴラ」の男の子たちが仲間入りしています。生体のほか、ウサギにまつわる資料も展示されているそう。
これからウサギオーナーになろうと考えている人はしっかり学んで、楽しい“ペットライフ”を迎えてほしいものです。
※ラジオ関西『Clip月曜日』2022年12月19日放送回より
◆淡路ファームパークイングランドの丘
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