特定抗争指定暴力団「神戸山口組」の傘下組織「侠友会」(兵庫県淡路市)が12月、兵庫県警に解散届を出したことが捜査関係者への取材でわかった。
侠友会は淡路市に拠点を置き、2015年8月、特定抗争指定暴力団「六代目山口組」(神戸市灘区)から神戸山口組が分裂した際に、神戸山口組の直系組織として、組長がナンバー2とされる最高幹部の若頭に就いていた。さらに「神戸山口組」の拠点としても使用されるなど、中核的な存在だったが、2022年8月に神戸山口組から脱退したという。
侠友会の事務所をめぐっては、2017年に暴力団追放兵庫県民センターが「代理訴訟制度」に基づき、住民に代わり使用禁止を求める仮処分を神戸地裁に申し立て、認められた。その後、兵庫県公安委員会が淡路市を「警戒区域」に指定し、組員の事務所への立ち入りが禁じられた。神戸山口組は現在、神戸市中央区に本部事務所を置いている(特定抗争指定暴力団として本部事務所にも出入りできない)。
こうした中、淡路市は2022年1月に「俠友会」の事務所を買収した経緯がある。
捜査関係者によると、侠友会組員の一部は六代目山口組傘下組織に移籍するとみられ、兵庫県警など警察当局が動向を注視し、警戒を強めている。