「えーい、ひとーつ」「そーれ!」古都・京都に響く大梵鐘の音 知恩院「除夜の鐘試し撞き」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「えーい、ひとーつ」「そーれ!」古都・京都に響く大梵鐘の音 知恩院「除夜の鐘試し撞き」

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「えーい、ひとーつ」「そーれ!」

僧侶らは「茶衣(ちゃえ)」の袖をまくり上げ、掛け声とともに仰向けで後ろ向きにぶら下がり、勢いをつけて撞く
子綱は16人の僧侶が持ち、掛け声をかける

 大みそかさながらに、僧侶の掛け声とともに鐘楼から荘厳な音が師走の古都に響き渡る。浄土宗総本山・知恩院(京都市東山区)で27日、恒例「除夜の鐘の試し撞き」が行われた。

除夜の鐘の試し撞き<2022年12月27日午後 知恩院>

 知恩院の大鐘は1636(寛永13)年に鋳造された。東大寺(奈良市)、方広寺(京都市東山区)とともに「日本三大梵鐘(ぼんしょう)」の一つとされる(選者不明)。

知恩院 国宝「三門」
知恩院 重要文化財「大鐘楼」1678(延宝6年)建立

 高さ1丈8寸(約3.3メートル)、直径9尺2寸(約2.8メートル)、厚さ9寸5分(約30センチ)、重さ1万8千貫(約70tトン)という国内最大級の大鐘は国の重要文化財。この巨大な鐘には、念仏の故郷らしく「南無阿弥陀仏」の名号と鋳造者の銘だけが記され、鋳造の来歴や鋳造者の功績を記した銘文は見当たらない。
 知恩院では、このことを後世の論争や災いを避けるための配慮とされている。

 試し撞きは、まず16人の僧侶が長さ約4.5メートル、重さ350キロある巨大な撞木(しゅもく)に取り付けられた子綱を引く。そして鐘の下ではもう1人の僧侶があおむけにぶら下がり、体全体を使って太い親綱を引いて鐘を打ち鳴らすダイナミックさに圧倒される。


 【知恩院 除夜の鐘・特設ページ】


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