■SAMURAI BLUEの活躍、熱「戦」が票数逆転に
応募期間が11月1日から12月5日ということも影響した。というのも、サッカーW杯・カタール大会で日本代表“SAMURAI BLUE”が、ドイツとスペインを破ったのが応募期間の終盤(11月23日・12月1日)。目標の8強入りはならなかったが、プロスポーツの熱「戦」に共感して”駆け込み”で応募した人も多かったようだ。それまでは「安」がトップだったのが最後に「戦」が追い抜いた。1位と2位、”188票の差”が物語っている。
北京五輪では、冬季五輪としては歴代最多の18個のメダルを獲得するなど、世界的な大会で熱「戦」が繰り広げられ、日本中が沸いた。野球界では、村上宗隆選手(ヤクルトスワローズ)の日本人最多本塁打や、佐々木朗希投手の最年少完全試合、大谷翔平選手の2ケタ勝利・ 2 ケタ本塁打な ど、“リアル二刀流”としての記録への挑「戦」も注目を浴びた影響も大きかった。
■じわじわと家計が追い詰められ、不「安」に……
「安」が上位となったのもうなづける。物価高や記録的な円安という生活への不「安」や、「安」全保障に関する議論と、”安らか”というニュアンスにはほど遠く、「安」は「戦」に通じるものがあった。
一方、上位20位までに「楽」「幸」「旅」という文字が並ぶ。特に「旅」は象徴的で、10月に全国旅行支援がスタートし、行動制限が大きく緩和されたのが大きい。旅行やイベントなど「楽」しいことが、2020年のコロナ禍以降増えたと感じる人が多かった一年だったように思う。少しずつ日常生活に光が差しているようにもとらえられるが、実は願望なのだろう。