大阪市の淀川河口付近に迷い込んだマッコウクジラが死んだことが、13日確認された。
大阪市が同日午前、担当者と水族館「海遊館」の専門家らが小型船でクジラのいる現場水域へ向かい、生存しているかどうか確認作業を行なったところ、死んでいるのが確認された。
大阪海上保安監部によると、大阪市西淀川区の阪神高速湾岸線・中島パーキングエリアから南西約150メートル付近で、体長約8メートルのクジラが泳いでいるのを確認した。
翌10日には、発見当初の位置から沖へ南西へ約100メートル移動し、4日が経過した12日から潮吹きなど動きが見られなくなった。大阪市が今後、関係機関と協議し、死骸の処分方法を検討する。
淀川河口付近にクジラが現れるのは珍しく、発見された際に弱っていたとみられる。
発見されたクジラは、SNSで「淀ちゃん」の愛称で呼ばれ、「見に行きたい」「頑張って海に帰って!」などとメッセージが寄せられていた。
大阪市港湾局や神戸海上保安部によると、2021年7月には大阪湾(神戸・須磨沖)でクジラの死骸が発見され、大阪府岸和田市の阪南港にえい航し、陸揚げした。死骸は地中に埋めてから骨格部分を取り出し、2022年12月から大阪市立自然史博物館に保管されている。