新年になり、みなさんは新しいカレンダーを手に入れましたか? さて、ほとんどの人はご存知だと思いますがカレンダーの日付には色が付けられています。日曜と祝日は赤、平日は黒、土曜日は青です。
日曜と祝日が赤いのは世界でも一般的らしく「見やすいから」という理由などがあるそうです。では土曜日が青いのはどういう理由があるのでしょうか?『日本カレンダー暦文化振興協会』に聞きました。
『日本カレンダー暦文化振興協会(以下、暦文協)』によると、カレンダーの歴史のなかで土曜日を青く表示するようになったのは1970年台とのこと。
「1973年の第1次オイルショックを引き金に、電気の節約ムードが高まったなか、土曜日を休業日とする企業が増えました。それに対応する形で、多くのカレンダーが1974年版から土曜日を青に表示するようになったのです」(暦文協)
ただ、それ以前にも土曜日を青表示にするカレンダーは存在しており、決定的なきっかけとなったのは“週休2日制”だといいます。ちなみに一般企業では週休2日制は徐々に定着していき、国家公務員が週休2日制となったのは1992年のこと。公立学校は2002年に完全週休2日となっています。
ではなぜ土曜日を「青」としたのでしょうか?
「その理由は“消去法”です。印刷物における4原色はCMYK(青・赤・黄・黒)となっていて、その他の色はこれらを混ぜ合わせる『合成色』として作られます。合成色は印刷時に色ずれを起こしやすいという難点があることから、印刷の4原色の中から選ぶ必要がありました。赤、黒はすでにカレンダー内で使われていたし、黄色は他の色と比べ目立ちません。ですので、土曜日の色に青をチョイスする以外なかったのです」(暦文協)
世界のカレンダーはどうなっているのでしょうか?
「日曜日が赤なのは世界共通ですが、たとえばアメリカやブラジルだと土曜日は“平日と同じ色”を使っています。土曜日にとくべつ大きな意味を持たせていないようです。それ以外の各国についても、土曜日の色はそれぞれ違います」(暦文協)