――開発当時の反響は?
【原谷さん】 子どもたちにはすんなりと受け入れられたと聞いています。現在もですが、給食では牛乳の飲み残しがどうしても多くなってしまうという傾向があるものの、ミルメークを利用してくださっている学校では、飲み残しの数が大幅に減るというお声もいただいています。
――発売当初から変わった点は?
【原谷さん】 昭和42年に「コーヒー味」、44年に「ココア味」、47年に「いちご味」を発売し、今でもこれがメインのフレーバーとなっています。
現在はなくなってしまいましたが、「抹茶きなこ味」「ピーチ味」なども販売していました。新しい味を求められることも多いのですが、結局はコーヒー、ココア、いちごに落ち着いてしまう、という現状がありますね(笑)。
最も変化した点としては、当時に比べて甘さがかなり控えめになっているという点が挙げられます。昔は現在のような飽食の時代ではなく「甘いもの」=「おいしい」という時代だったため、かなり甘めの味つけをしていましたが、現在はより甘さ控えめのミルメークになっています。現在では、開発のきっかけとなった「カルシウム摂取」という要素よりも、子ども達がよりおいしく牛乳を飲むためという「お楽しみ」の要素が大きくなっていますね。
――現在も学校給食で提供されていますか?
【原谷さん】 提供されていない市町村もありますが、多くの学校で使用いただいています。現在は、牛乳瓶ではなく牛乳パックの学校が多いため、液体タイプのミルメークがメインとなっています。
ただ、少子化にともなって学校給食での販売数は減少しており、その対策としてスーパーなどの一般での販売も行っています。現在では、学校給食よりも一般販売数の方が多くなっています。