節分の3日、神戸の各地の寺社でも節分の行事が行われているなか、神戸市東灘区の本住吉神社が、参拝客が大勢集うなかでの節分祭を3年ぶりに開催。東灘区・六甲アイランドに練習拠点を置く女子サッカー・WEリーグ初代女王のINAC神戸レオネッサの選手たちが豆まきを行い、地元の人々と触れ合った。
午前10時半からの節分祭には、INAC神戸の安本卓史社長をはじめ、なでしこジャパン(日本女子代表)FW田中美南選手をはじめとする選手たちが訪問。本殿で節分特別祈祷を行ったあと、本殿から参拝客に向けて豆まきを実施すると、地元の園児や小学生をはじめとする大勢の人々が小袋に入った豆をにこやかに受け取っていた。また、境内ではINAC神戸の選手のサイン会も行われ、多くのサポーターが久々の選手たちによるファンサービスの機会を楽しんでいた。
INAC神戸の主力の1人で、今シーズンの活躍が著しい在籍8シーズン目のDF守屋都弥選手は、「勝利したいので、勝てるような福が来てほしいなという思いも込めて、豆をまかせていただきました。(節分祭は)3年ぶりとお聞きしてビックリしました。その当時も豆まきをさせていただいたのですが、すごくたくさんの人に来ていただいたのを思い出したので、こういう機会が増えていけばいいなと思います」と、3年ぶりの節分祭の感想をコメント。「園児の皆さんとはサッカー教室もさせていただいていて、久しぶりにお会いできたので、すごくうれしかったです」と、地元の子どもたちとの交流も楽しめたよう。
先日の皇后杯(皇后杯 JFA 第44回全日本女子サッカー選手権大会)決勝では日テレ・東京ヴェルディベレーザに0-4と敗れ、悔しい準優勝に終わったINAC神戸。守屋選手は「皇后杯の悔しさはチーム全体でもあったので、そこをリーグ戦で取り返すという気持ちで後半戦に臨みたい。(再開までに)リフレッシュして次に強く(試合を)行えるようなことをしていきたい。皇后杯で大差で負けてしまい、0-4も(INACに来てから)初めてで、私自身もすごく悔しかったので、どんなチームにも勝てるような対策をしていきたい」と、3月からのWEリーグ後半戦に向けて意気込みを語った。
また、セレッソ大阪堺レディースからINAC神戸に期限付き移籍加入した2選手、なでしこジャパンDF小山史乃観選手と、DF筒井梨香選手も今回の節分祭に参加。小山選手が「こんな活動をあまりしたことがなかったので、地域の人たちと触れ合ってみて、たくさんの人に応援されているチームだと感じた。その一員になれたことをうれしく思います」と述べれば、筒井選手も「身近にこんなに応援してくれている方がいらっしゃるんだなと、それを直に感じることができてうれしかったです」と、クラブ行事で早速、市民やファン・サポーターと触れ合えたことを喜んだ。
「3年ぶりの節分祭になりましたが、また祭りができるようになってよかったです」と述べたのは、本住吉神社の宮司・横田智明さん。必勝祈願にも訪れている地元クラブ・INAC神戸に対しては「WEリーグを連覇してほしい」と期待を寄せていた。
INAC神戸は今シーズン、神戸市9区を盛り上げる「9区プロジェクト」を立ち上げ、各区に担当の選手を配するなど、地元・神戸での地域密着型の活動にも積極的に取り組んでいる。