サッカー・Jリーグの2023シーズンが今週末から開幕するのを前に、14日、J1・ヴィッセル神戸の吉田孝行監督と元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ選手が、東京都内で行われた「2023Jリーグキックオフカンファレンス」で、開幕戦への意気込みを語った。
2年ぶりにホーム・ノエビアスタジアム神戸で開幕戦を迎えるヴィッセル神戸は、18日にアビスパ福岡と対戦する(午後2時キックオフ予定)。その一戦を控えたなか、「2023明治安田生命J1リーグ開幕カード記者会見」に臨んだ吉田監督は、冒頭で「まずアビスパ福岡さんとホームで開幕できることをうれしく思う。我々は昨年のJリーグの順位を考えるとチャレンジャーであり、そこから今シーズン這い上がっていくということで、大事な試合になると思うので、いい試合になればと思っている」とコメント。昨シーズンは開幕からリーグ戦11試合勝ちなし、一時は最下位に低迷した経験を踏まえ、スタートダッシュの重要性を強調した。
また、ヴィッセルで6シーズン目となるイニエスタ選手は同会見で、「ホームで開幕を迎えられることを本当に楽しみにしている。アビスパさんは本当に難しい、簡単にはやらせてくれない相手だが、そこでいいサッカーをして、シーズンを始めることができればと願っている」と、対戦相手をリスペクト。そのうえで、「チームとして昨シーズンの経験から学び取らなければいけない。今シーズン、チームは謙虚な気持ちで目の前の試合に挑み、一試合一試合を戦っていくなかで、それを通して何か大きなものを成し遂げていく。そういう謙虚な姿勢で自分たちはやらなければいけない。サッカーにおいても人生においても与えられるものはないし、自分たちが得るべきものを勝ち取っていかなければいけないと思うので、そういう姿勢をチームとして見せていければ」と、一歩ずつ高みを目指して戦うことを誓っていた。
記者会見ではイニエスタ選手に質問が集中。そのなかで、「チームとの契約も今シーズンがラストイヤーになると思うが、その意味でも、キャリアを考えても大きなシーズンに今年はなるか」と問われた世界的スーパースターは、「私は未来のことよりも今のことに集中している。個としてもチームとしても、目の前にあるシーズンの開幕というところに向けてベストな状態で挑めるように最大限集中している。実際にシーズンを戦っていくなかで、チームがどこまでいけるか、どういうふうにシーズンを終えるかをまた考えていければと思うが、今は目の前に集中して、未来がどうなるかはまたその場その場で判断していければと思う」と、チームリーダーとしてヴィッセルの目の前の1試合に全力を傾ける姿勢を示した。
4日の松本山雅FCとのプレシーズンマッチを欠場するなど、コンディションが心配されるイニエスタ選手だが、開幕戦に向けては「引き続き練習をしながら、土曜日に最大限のコンディションで挑めることを目標に日々練習している。実際に一日一日様子をみながら、自分ができるだけいいコンディションで、できるだけ早くチームに戻れるように練習していきたい」と述べた。そして、「チームとして昨年決していいシーズンにできなかったということを踏まえても、自分たちは今年、ファンの皆さんを喜ばせる、クラブに関わる皆さんに幸せを届けることがチームにとっての大きな目標の1つ。その目標を心に戦っていきたい」と、ファン・サポーターに向けて決意を語った。