セレブを痛烈に皮肉るエンタメ映画、アカデミー賞なるか 『逆転のトライアングル』 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

セレブを痛烈に皮肉るエンタメ映画、アカデミー賞なるか 『逆転のトライアングル』

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 監督を務めるのはスウェーデンの鬼才と呼ばれるリューベン・オストルンド。2017年の『ザ・スクエア 思いやりの聖域』で、カンヌ国際映画祭の最高賞・パルムドールを受賞し、今作『逆転のトライアングル』で再びカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞しました。2作連続受賞です。

 今作でオストルンド監督はファッション業界への皮肉をブラックユーモアとして描いています。

 たとえば、ファッションモデルの男性は一般的に女性モデルの3分の1しか稼げないとされる現状を、冒頭のヤヤとカールの食事をめぐるケンカのシーンで示唆して「男性モデルが置かれている状況は、男性優位の社会で女性たちが強いられていることと変わらない」というメッセージを込めました。また作品全体を通し、エンタメ作品として観客を笑わせながら、現代の階級社会やルッキズムに強烈なパンチを浴びせています。

 キャストは、人気に陰りが見え始めたイケメンモデルのカールにハリス・ディキンソン、人気インフルエンサーでありカールの恋人でもあるヤヤは去年急逝したチャールビ・ディーン、無人島で予想外のサバイバル能力を見せる清掃係のアビゲイルはドリー・デ・レオンです。

 富豪たちを乗せたクルーズ船が嵐に巻き込まれる場面で大混乱になるのですが、カンヌ映画祭の会場では大爆笑だったそうです。コメディーであり、ブラックユーモアを込めた人間ドラマでもあるのが今作です。アカデミー賞では作品・監督・脚本の3部門にノミネートされています。映画『逆転のトライアングル』は2月23日(木・祝)公開です。(SJ)

ポスター

◇映画『逆転のトライアングル』(原題:Triangle of Sadness)
※上映日程は、作品の公式サイト・劇場情報でご確認ください。

キャスト:
ハリス・ディキンソン チャールビ・ディーン ドリー・デ・レオン ウディ・ハレルソン ほか

監督・脚本:リューベン・オストルンド

配給:ギャガ
Fredrik Wenzel (C) Plattform Produktion

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