2009年に「農都」を宣言し、日本一の農業都市を目指している丹波篠山市と、みなと銀行(本店:神戸市中央区)が連携協定を結んだ。みなと銀は、融資で得た収益の一部を同市に寄付したり、子どもたちへの教育を実施したりし、市の掲げる「農都創造」に向けて連携する。
3月1日から、地域貢献寄付型ファンド「丹波篠山市とともに(黒豆ファンド)」の取り扱いが始まる。趣旨に賛同する企業や事業者らに対し、目標額を5億円として融資を行い、収益の一部を市に寄付する。そのほか、みなと銀が持つスタートアップ企業との関係を生かし、農業が抱える課題を解消するためのマッチング会を開く。子供たちへのIT・SDGsの教育や農作物の収穫体験を行うなど、幅広く事業を展開する。
丹波篠山市の酒井隆明市長は、「農業をはじめとする地域の特色を生かし、観光客も増えてきたが、市全体に活性化が及んでいない。全国の農村を代表するようなまちになるよう取り組みたい」と話しました。みなと銀行の武市寿一社長は、「未来に手渡したい市の魅力や価値を多様なステークホルダーに発信していく。じっくりとお付き合いをさせていただき、実のある協定にしていきたい」と述べました。