自立・社会進出のきっかけに 『放課後クラブemma』(神戸市長田区) 代表が抱く“子どもへの思い” | ラジトピ ラジオ関西トピックス

自立・社会進出のきっかけに 『放課後クラブemma』(神戸市長田区) 代表が抱く“子どもへの思い”

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 放課後デイサービスは、発達障害のある子どもたちが社会への適応能力を身につけるように指導を行う。2021年2月に神戸市長田区にできた『放課後クラブemma』では細かいプログラムを組み、子どもの「将来の自立」と「社会参加」を目指した支援を行っている。運営する『株式会社エポック・ライフケアサービス』(神戸市長田区)の代表取締役・丸井明子さんに話を聞いた。

『放課後クラブemma』は小学生~高校生までの障がいのある子どもが学校終了後や長期休暇中に利用する。学校以外での集団行動に慣れるための場として子どもたちが社会への適応能力を身につけることを目的とするいっぽう、“居場所”としての顔も持つ。

 丸井さんは同クラブを始めるにあたり岐阜まで研修に行き、そこでさまざまなノウハウを持ち帰ってきた。施設名は「クラブ活動のような形で使ってもらいたい」という思いを込め付けたという。

株式会社エポック・ライフケアサービスの代表取締役、丸井明子さん
株式会社エポック・ライフケアサービスの代表取締役、丸井明子さん

「コミュニケーション力・学習能力・協調性のほかにも『社会性を身につける』『物事の情報を処理して受け答えをしていく』等々、プログラムを細かく分けて療育していきます」(丸井さん)

 発達障害の判断は容易ではない。「早い段階だと、幼稚園で先生に指摘される場合もある」と丸井さん。小学校の先生から「いちど検査を受けてみたらどうか」と提案されるようなケースもあるそうで、その結果を受けて相談に訪れる保護者もいるという。

 同クラブは相談を受け付けてすぐに通うのではなく、体験を2回受けてもらうことから始めるという。「いきなり“ここに通いましょう”と決めつけてしまうとお子様にフィットしない場合があります。まずは体験を受けてもらい、保護者様の悩みや思いを聞かせていただきます。当クラブへの手応えを感じていただけた場合、本格的に通所……という流れになります」(丸井さん)

子ども達一人一人に合わせた療育を行う(写真はイメージ)

 コミュニケーション力が乏しい子どもは、なかなか気持ちや思いを伝えられないため、最初は「しっかり挨拶する」「わからないことを聞く」といったシンプルなことがきちんとできるようにカリキュラムを準備するのだそう。そして、ワードやエクセル、プログラミングといったものを身につけ、さらに履歴書に書けるように検定を受けるところまでフォローを行う。子どもたちは一人ひとり発達状況が違うので、カリキュラムを組むことは簡単ではないと丸井さんは言う。現場のスタッフは常に考えを巡らせており、子どもそれぞれの持つ個性に合った療育内容にしているという。

「子どもたちにとって、社会に出ていく・自立するといったことの足掛かりになればという思いが一番です」と丸井さん。「無料で相談ができます。まずは連絡をいただければ」と呼び掛けていた。

※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2023年2月21日放送回より

株式会社エポック・ライフケアサービス(神戸市長田区)の代表取締役、丸井明子さん(写真右)とラジオ関西の三上公也アナウンサー ※撮影時のみマスクを外して撮影
株式会社エポック・ライフケアサービス(神戸市長田区)の代表取締役、丸井明子さん(写真右)とラジオ関西の三上公也アナウンサー ※撮影時のみマスクを外して撮影

◆放課後クラブemma 
公式ホームページ

◆株式会社エポック・ライフケアサービス
公式ホームページ

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