アカミミガメやアライグマ……。現在、全国的に問題となっている外来生物問題を啓発する、神戸市長田区の施設「外来生物展示センター」が、3月4日(土)に本格オープン。子どもたちや親子連れが数多く訪れている。
神戸市営地下鉄海岸線苅藻駅から徒歩12分の場所に位置する同センターは、昨年8月21日(日)にオープン。このたび3月4日(土)にリニューアルオープンを迎え、本格的に展示を開始した。生物多様性に深刻な影響を与えるとして問題視されている“外来生物問題”を啓発する展示施設となっており、外来生物に特化した常設展示は全国の自治体のなかでは初めて。
外来生物問題とは、人間の活動によって持ち込まれた生き物が増えることで生態系のバランスが崩れてしまうことを指し、日本固有の在来生物の減少のみならず、場合によっては絶滅してしまうことも。さらに、農業被害や人間への健康被害なども挙げられる。
同センターでは、哺乳類や鳥類、昆虫など、生物の分類ごとにどのような外来生物がいるのかを展示している。間近に見て触ることができるアライグマやヌートリアのはく製のほか、外来のウシガエルが日本のカエルを食べてしまうグロテスクなパネル展示も。ほかにも、毒のあるヒアリを顕微鏡で拡大して見ることができるコーナーや外来のカミキリムシの標本、幼虫が木を食べて穴をあけている写真など、展示物はどれもインパクトのあるものばかりだ。
生物飼育棟では生きた個体も展示しており、外来種であるジャンボタニシや、外来生物から影響を受ける生物として在来の川魚を見ることも可能。
さらに、小さなプールに入れられたアメリカザリガニやミシシッピアカミミガメに直接触れることのできる体験型展示も。実際に生きものに触れることで、小さな子どもたちにも体感してもらうことが狙いだ。
【Kobe Alien Species Lab. - 外来生物展示センター】
【生物多様性国際シンポジウム開催 神戸市】
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