2025年大阪・関西万博を主催、運営する日本国際博覧会協会が、全体の催事コンセプトを「その一歩が、未来を動かす。」と発表した。3月14日、東京都内で開いた説明会で公表した。
大阪・関西万博は、 パビリオンのほか、催事として大きく3つに分類され、開会式などの「公式行事」、博覧会協会主導の「主催者催事」、企業・団体・自治体などが関わる「参加催事」で構成する。
この日は、奇しくも1970(昭和45)年に開かれた大阪万博の開会式が千里丘陵で行われた日。また、説明会場となった東京国立博物館は、1877(明治10)年に第1回内国勧業博覧会が行われた上野恩賜公園内にある。
説明会では、大阪・関西万博催事企画プロデューサーで元俳優の小橋賢児氏によるプレゼンテーションで、 全体の催事コンセプトを「その一歩が、未来を動かす。」と発表した。これは、大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を体現したもので、このコンセプトのもと、万博の参加者へ「未来にいのちをつなぐ一歩」のきっかけをつくりたいとしている。
小橋氏は、このコンセプトについて、元宇宙飛行士・毛利衛氏との出会いの中で「多様な環境の中で命が紡がれてきたのは、個の挑戦が、個の一歩があってこそ」という言葉からヒントを得たという。
主催者催事コンセプトは「地球共感覚 地球とつながる。未来とつながる。」とすることが発表された。共感覚とは、1つの感覚的な刺激から複数の異なる感覚が引き起こされる現象を指す。主催者催事は、博覧会協会が主導的に企画して万博のテーマや催事コンセプトを発信するもの。
企業や団体の協賛を募り、バーチャル空間や人工知能(AI)、拡張現実(AR)を使い、”地球とつながっているような感覚”になれる体験を提供して、集客力や発信力があるプログラムを企画するという。
小橋氏はかねてから、大阪・関西万博が開催される2025年を「昭和から始まる100年の歴史が終わる時」と表現している。そのうえで「1970年の大阪万博はリアルでしか参加できなかったが、今はテクノロジーを使って国境や立場を超えて参加することができる」と魅力を語った。
大阪・関西万博の会場となる人工島・夢洲(大阪市此花区)では、会期中(2025年4月13日~10月13日 184日間)に約8000のイベントが開かれる見込みで、一部のイベントには、オンライン配信などでの展開も予定している。
【地球共感覚 地球とつながる 未来とつながる】※映像提供・2025年日本国際博覧会協会
【2025年大阪・関西万博 公式サイト】