若者を中心に広がる『カフェイン・マネジメント』とは?カフェインレス流行のなか“自宅でコーヒー”も増加 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

若者を中心に広がる『カフェイン・マネジメント』とは?カフェインレス流行のなか“自宅でコーヒー”も増加

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 健康ブームが広がり、カフェインレス飲料が次々に登場している。株式会社日本能率協会総合研究所によると、2025年度にはコーヒー、緑茶、紅茶のPETボトル入りデカフェ飲料市場は130億円規模と、2019年度と比較しておよそ2.2倍になる見込みという。

 一方で、コーヒーなどのカフェイン飲料も需要が高まっている。コーヒーや紅茶など、あらゆる飲料に含まれるカフェインは、摂取量や体質により、人によっては不眠や頭痛などの症状を引き起こすことが知られている。しかし、コロナ禍をきっかけに在宅勤務が定着したなどの事情から、覚醒作用や集中力を高める効果が仕事や作業をする際の「やる気スイッチ」のような役割をが果たすとして注目され、家庭でコーヒーを飲む機会が増えた人も増加しているというのだ。

 全日本コーヒー協会の調査によると、2020年の「家庭の中でのコーヒーの1週間当たりの飲用杯数」は平均して7.55杯。ここ10年間で最高の数値になっている。最近のコーヒー市場やカフェインとの上手な付き合い方について、全日本コーヒー協会専務理事の大山誠一郎さんに聞いた。

自宅でコーヒーを飲む人が増加している理由は?
自宅でコーヒーを飲む人が増加している理由は?

 家庭でのコーヒーの1週間当たりの飲用杯数が増加した理由について、大山さんは、コロナ禍で自宅勤務を行う人が多くなったほか、ドリップ式やスティックタイプ、さまざまなフレーバーの缶コーヒーやペットボトル入りコーヒーなど選択肢が大幅に広がり、濃さ・甘さからカフェインの量までが細かく選べるようになったからではないかと分析する。

「エナジードリンクの過剰接種が社会問題になるなど、少し前までは特に若い世代の間で『カフェインは怖い』というイメージを持つ人も増えていたと思います。ただ、カフェインを取り入れることで仕事や勉強に集中できたり、1日に3~4杯飲むことで死亡リスクが減少したりというデータも出ているなど、カフェインの効能も昔からよく知られています。大切なのは、飲むタイミングと量など、上手な付き合い方です」(大山さん)

 最近では若い世代を中心に、コーヒーやカフェインとの上手な付き合い方を指す「カフェイン・マネジメント」という言葉も使われるようになった。

 世の中には、パフォーマンス維持のためにカフェインを摂取したいと思いながらも、カフェイン飲料の負のイメージから摂取を避けている若者や女性が存在する。カフェイン・マネジメントとは、そのような中で、体への負担に不安を感じることなくカフェインと上手に付き合う方法や、無理のない摂取のためのタイミングの計り方のことだ。

 このカフェイン・マネジメントの考え方に基づき、サントリーが今月28日に新商品として発売したのが、通常の缶コーヒーの約2倍の量のカフェイン含む「BOSS CAFFEINE」。コーヒー由来の自然なカフェインを1缶あたり200ミリグラム配合しつつ、浅煎り焙煎で苦味を抑えた飲みやすいコーヒー飲料だという。

”カフェイン・マネジメント”の考え方に基づいて開発された「BOSS CAFFEINE」(サントリー)
“カフェイン・マネジメント”の考え方に基づいて開発された「BOSS CAFFEINE」(サントリー)

 大山さんは、「コーヒーには、眠気覚ましや集中を高める効果だけではなく、香りによるリラックス効果もあり、仕事中の気分転換のドリンクにも適しています。だからたくさん飲むということではなく、自分に合ったコーヒーの楽しみ方を見つけて上手に取り入れることで、日常をより快適に過ごすことができるのではないかと思います」と提案した。

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