【映画】低評価=駄作か? 3作品をレビュー “星2.5”の世界は観る・観ないの絶妙なラインだった | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【映画】低評価=駄作か? 3作品をレビュー “星2.5”の世界は観る・観ないの絶妙なラインだった

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 映画の好みや楽しみ方は人それぞれ。このコラムでは、元映画館スタッフで映画企画屋の宮本裕也さんが、独自の視点から映画の観かたを紹介します。初回は、映画サイトのレビューで付いた星の数が少ない作品は本当に駄作なのか、独自検証します。

☆☆☆☆☆

 今日は時間あるから、何か映画観に行こうかな。時間合わないから、サブスクで観よう。おっコレ面白そう! 星レビューは……2。やめとこか。

 貴重な時間、どうせ観るなら面白い映画を観たい。そんな時に参考にするのがレビューや星取り表。サブスクであれば、映画のタイトル下らへんに現れる星と、作品を鑑賞した人によるレビュー。これを見て「観よう」と思っていた作品を諦めた経験がある人もいると思う。私もその一人だ。

 でもこの星取り表は、果たして的を射ているのか。星が少ない作品は面白くないのか。「時間返せっ!」となるのか。そんな疑問を解消すべく、実際に作品を観ることにした。

 結論から。

 星が少ない=面白くない、じゃない。人間も色々あれば、映画も色々。合う合わないがあるってことだ。実際に観た中で気になった作品をピックアップし、紹介したい。

 以下、ネタバレありのため、ご一読の際はご注意を!

※都合により、今回はアマゾンプライムビデオで視聴可能な作品のみを対象にした。
※作品選定の参考にしたのは星取り表の点数(2023年3月10日時点)のみ。いずれもアマゾンプライムでの評価では2.5から3以下の作品。レビュー数は参考にしていない。

■『ファイナル・デッド』(監督:ニコラス・マスタンドレア、2006年)

『ファイナル・デッド』(C) 2005 ApolloProMovie GmbH & Co. Filmproduktion KG. All Rights Reserved
『ファイナル・デッド』(C) 2005 ApolloProMovie GmbH & Co. Filmproduktion KG. All Rights Reserved

 タイトルを直訳すると「最後の死」。もう、読むだけでめっちゃ怖い。本作の主役は凶暴化した犬たち。バカンスを楽しむ男女に襲い掛かる犬たちに、人間たちはなす術なし。

「え? CGなん?」と思いたくなるくらい、犬がめっちゃ出てきて追いかけてくる。人間たちも何とか武器を取り、第一に逃げる、次点で犬と戦う。でも犬の方が一枚上手。時に上品に、時に精悍に、そして最後は欲望のままに襲いかかってくる犬たちが可愛くて怖い。何より「かまれたら〇〇に返信」みたいな設定を残したまま終わるのが本当に怖い。伏線回収する気がないストーリーは潔くて、むしろ感動。

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