特別展『丹波の茶道具』~取り合わせの趣向~ 兵庫陶芸美術館【リモート・ミュージアム・トーク(2)】 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

特別展『丹波の茶道具』~取り合わせの趣向~ 兵庫陶芸美術館【リモート・ミュージアム・トーク(2)】

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■懐石の席
 
 精緻な土を用いてロクロで薄く挽いた徳利です。外面は無釉の焼き締めで内面に灰釉を施しています。器面には炭と白い顔料を用いて立鶴の図が描かれています。この図が江戸時代中期の京都の絵師である円山応挙(1733~95)の作風に似ていることから、「応挙徳利」と言われています。篠山藩の日記によると、文政六年(1823)に渡辺寛柔(わたなべかんじゅう)(1781〜1858)という絵描きが立杭焼御用徳利の絵を描くように仰せ付けられたとあります。

丹波 「鶴図徳利(一対)」(つるずとっくり) 江戸時代後期(19世紀) 兵庫陶芸美術館(田中寛コレクション)兵庫県指定重要有形文化財

(兵庫陶芸美術館 学芸員・萩原英子)

◆兵庫陶芸美術館
兵庫県丹波篠山市今田町上立杭4
電話 079-597-3961
開館時間 10:00~18:00(入館は閉館時間の30分前まで)
休館 月曜日
観覧料 一般1,200円、大学生900円、高校生以下無料
電話 079-597-3961(代表)、FAX 079-597-3967

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