「そうですよね、うまいこと薄皮をめくらないとボロボロになりますよね(笑)。確かに、卵が新鮮な証拠なのですが……」と奥野さん。続けて、そもそも薄皮とはなんなのか、を尋ねてみました。
「そもそも薄皮は、繊維状のタンパク質の膜なんです。卵の白身の中には炭酸ガスが含まれていて、茹でることにより膨張します。すると、押し出された薄皮が殻にピッタリとくっつく。だから取りづらくなるんです」(奥野さん)
なるほど……。では、産まれてから日数が経った方が薄皮がへばりつきにくいのはなぜなのでしょうか?
「炭酸飲料なんかも、フタを開けておくと炭酸が抜けるじゃないですか。卵の場合も同様に、中に含まれている炭酸は日に日に抜けていくんです。つまり、薄皮がくっつく(=炭酸が抜けていない)ということは卵の新鮮さの証拠になりますね」(奥野さん)
薄皮の状態によって卵の新鮮度がわかる、というのは理解できました。ということは、新鮮な卵ではツルンとしたきれいなゆで卵を作ることはできないのでしょうか?
「いやいや、そんなことはありません。卵同士を軽くぶつけ合ったりして、ゆでる前に少しヒビを入れたらいいんです。そうすることでヒビ部分から炭酸ガスが抜けやすくなるので、薄皮はくっつきにくくなりますよ。それから、ゆであがったら冷水で冷やしてからむいてみてください」(奥野さん)
奥野さんのレクチャー通りに卵をゆで、殻をむいてみると……。
お〜っ、すごい! 卵だけに「egg愛(=ええ具合)」に、ツルンときれいなゆで卵ができました!
(『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)