《JR福知山線脱線事故18年》遺族ら「組織罰」実現に向け、再び法務省へ 重大事故の責任所在求めて | ラジトピ ラジオ関西トピックス

《JR福知山線脱線事故18年》遺族ら「組織罰」実現に向け、再び法務省へ 重大事故の責任所在求めて

LINEで送る

この記事の写真を見る(11枚)

署名活動に加わる藤崎光子さん「安全第一のために、企業(JR西日本)は何ができるのか、今一度真摯に考えてほしい」
シンポジウムには藤崎光子さんのほか、ジャーナリストの柳田邦男氏、関西大名誉教授の安部誠治氏(公益事業論、交通政策論)も参加した<2023年4月22日午後 大阪市北区>

 長女(事故当時40歳)を亡くした藤崎光子さん(83・大阪市城東区)も署名活動に加わった。
 藤崎さんは組織罰について「遺族にとって、どうしても必要な法律だと思っている。企業の経営者にとって『(過失について)知らぬ、存ぜぬ』で済まされてしまうのはおかしい。事故から18年、JR西日本は事故の原因を『経験の浅い運転士の過ち』としか説明してこなかった。その背景に何があったのか、いまだにわからない。私が組織を罰する必要性を訴えるのは、憎らしいからではなく、JR西日本が安全第一であってほしいという思いから。従来の利益優先体質では安全対策は進まない」と話す。
 藤崎さんは「組織罰を実現する会」が結成された2016年、ラジオ関西の取材に「『組織罰』は必ず実現できる。二度と私のような遺族をつくらないためにも、加害企業の責任を問うべき」と答えている。
 25日、事故現場を訪れた藤崎さんは「娘はいつもここで『なぜ私はここで死んだの』と私に問いかけてくる」と話した。2018年に乳がんの診断を受け、治療を続けている。その甲斐あってか、血色が良くなった。藤崎さんも7月に法務省へ出向く。「最近、何かにつけて『もっとしっかり』、『少しはゆっくり体を休めて』という娘の声が聞こえてくるような気がする」。長女の後押しが心強い。まだやらねばならないことがある。


LINEで送る

関連記事