東日本→柏餅、西日本→ちまき “こどもの日”行事食に違い 発祥時の「権力所在地」が関係している? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

東日本→柏餅、西日本→ちまき “こどもの日”行事食に違い 発祥時の「権力所在地」が関係している?

LINEで送る

この記事の写真を見る(6枚)

 熊本県で和菓子屋を営む『えびす屋餅本舗』(熊本市東区)のように、柏餅とちまきの両方を扱っているお店もあります。同店を切り盛りする橋本さんに東西の違いを聞いてみると「私がこの店に嫁いでもう30年近くになりますが、その当時から端午の節句には柏餅とちまきを売っています。東西で違うという話は初耳」とのこと。

 ちなみに熊本市においては柏餅が主流なのだとか。「ちまきには餡が入っていないこともあり、食べなれていない人が多いのかもしれませんね。当店では柏餅の方が売れます。作るのが追いつかないくらいです(笑)」と橋本さん。とくにゴールデンウイーク前後のみ販売している“白みそバージョン”は人気が高いそう。柏餅の元祖は、江戸時代の「みそ餡」から始まったとされています。東日本では珍しくないと言われるみそ餡の柏餅も、西日本ではかなりレアな存在です。

みそ餡の柏餅(イメージ)

「白みそ餡入りの柏餅は、先代が関東で修行を積んだ際に知ったもの。熊本で伝わっているものではありません。そのため『みそ餡入りの柏餅が熊本市内に売っている』とネットで知り、買いにこられる人も多いですね。『家の近所には売っていないから』と懐かしんでいただくこともありました」(橋本さん)

☆☆☆☆

 柏餅とちまきの違いだけでなく、餅の中に入っている餡や餅を包む葉の種類、包み方に至るまで地域による違いは実にさまざま。自分の住んでいる地域では、こどもの日何を食べるのか……。調べてみると奥深い世界が広がっているかもしれません。

身体を守ってくれる鎧やかぶとに身を包む「五月人形」は、子どもの健康や安全を祈る意味を持つ(イメージ)

(取材・文=つちだ四郎)

◆えびす屋餅本舗
862-0906 熊本県熊本市東区広木町30-53
電話番号 096-369-0429
定休日 不定期
えびす屋餅本舗 公式サイト

LINEで送る

関連記事