三崎町にある須須神社の石鳥居が倒壊し破壊された。この石鳥居はランドマークのような大きさだ。花崗岩でできており、鳥居の足の部分は直径70cmくらいもあるが、これが折れているのには驚いた。
正院町の山沿いでは山が崩れたため、落石により家が破損した。この家の住人は負傷したが、一命は取りとめた。直径約3メートルもある円形に近い岩石が落ちており、山もえぐられるように崩れていた。この岩石は硬くて思いだろうと思って触ると、意外に軽くて柔らかいのに驚かされた。
この岩石は泥岩といって、水底で泥が堆積しそれが固結してできた岩石であるが、おおよそ1千万年前から5百万年前にできたと思われる。しかし、それほど固結していないため、軽くて柔らかい。能登半島の中部にある七尾市の特産品、七輪の原料となる珪藻土(けいそうど)の可能性もある。
正院町では倒壊した家が複数あり、阪神・淡路大震災や熊本地震でも見られた倒壊だった。倒壊した家は、いずれもかなり昔に建てられていたとみられ、耐震性は低かった。倒壊はしなくても壁がはがれ落ちたり、玄関や窓が破損した家が数多くあった。珠洲市役所の南にある文化施設の駐車場は亀裂がたくさん入っていた。
珠洲市内いたるところで道路に亀裂が入り、段差ができている箇所がたくさんあった。補修するだけでも相当な時間がかかると思われる。