変わりダネなのが、兵庫県の神戸で親しまれていた「インサ」でしょう。それぞれのエリアに名称はなく、ゲーム名の由来も韓国語で「あいさつ」を意味する「インサ」説やテニスの「インサイド」や「インサイド打ち」から来ているというなど諸説あります。
大阪は「天大士町(天下・大名・武士・町人)」が主流だったそう。青木さんいわく、この遊びを「ボールを使った立身出世遊び」と位置付けることでその当時の地域性や時代が読み取れるといいます。
「大阪の『天大士町』は、その名の通り『天下様』を目指すためのゲームとなっています。岐阜の『元大中小』が元帥・大将・中将・少将という軍隊内での出世ゲーム、東京の『大高中小』が学歴に主軸を置いた進学ゲームなのに対し、大阪は太閤・豊臣秀吉を敬愛する土地柄を表しているといえるでしょう」(青木さん)
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令和の子どもたちには知られることのない「天大士町」や「インサ」ですが、今後時代に合わせた遊びが新たに生まれるかもしれません。
(取材・文=つちだ四郎)
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