12年間のトップカテゴリーでの現役生活に今シーズンをもって終止符を打つことを発表した女子サッカー・INAC神戸レオネッサのGK武仲麗依選手が、29日放送のラジオ番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)にゲスト出演。ホームラストゲームでの秘話を語るとともに、ファン・サポーターへ感謝のメッセージを送った。
地元・兵庫県出身の武仲選手は、日ノ本学園高校を経て、2011年、INAC神戸に入団。途中、2015年に1年間、ベガルタ仙台レディース(現、マイナビ仙台レディース)でプレーしたが、12シーズンにわたって第一線で活躍。なでしこリーグでは93試合、WEリーグでは2試合に出場した実績を持つGKは、なでしこジャパン(日本女子代表)に招集されたこともある。
INAC神戸では海堀あゆみ氏や山下杏也加選手というなでしこ正守護神がチームにいたこともあり、控えの時期も長かった武仲選手だが、コツコツと切磋琢磨。近年はけがでの長期離脱などもありつつ、11シーズンにわたって在籍したINAC神戸を代表する選手に成長。抜群のシュートストップが特長のGKは、2016年度の第38回皇后杯では決勝のPK戦で好セーブを見せるなど、チームのタイトル獲得に大きく貢献した経験も持つ。
5月18日、31歳の誕生日に、現役引退を発表した武仲選手。28日に行われた今シーズンのホーム最終戦では、ベンチ入りしたものの出番はなかったが、その後の現役引退セレモニーでは、時折涙をにじませながら約7分のスピーチを披露。感謝の思いを自らの言葉で発信した。また、ホームのノエビアスタジアム神戸でチームメイトやサポーターとともに写真におさまるなど交流を深め、現役最後のホームゲームを終えた。
一夜明け、「自分自身が最終戦というのはあったが、サポーターが作ってくれた雰囲気もよく、めっちゃ気持ちよく応援してくれていたので、うれしかった」と、ホームラストゲームを振り返った、武仲選手。
試合は2-2と引き分け、有終の美を飾ることはできなかったものの、1ゴール1アシストでチームを牽引した若手期待の星、FW愛川陽菜選手の活躍はうれしかったという。「普段(の練習で)シュートを打たれるときとか、間合いについての話し合いもけっこうしていました。そういうこともあって、陽菜が得点をとる、アシストをするというのは、自分としては気持ちよかったです」(武仲選手)。
その愛川選手は、試合後に、武仲選手との思い出について「サッカーの部分では(普段)Bチームにいることが多いので、そこでけっこう声をかけてもらえたり、シュートのところとか『こっちのほうがよかったよ』とアドバイスをくれたりしました。日常でも、ベテランの選手なのに率先的に若手と一緒に動いてくれたり、そういうところはすごく学びました」とコメント。背番号1の存在はとても大きかったようだ。
一方、セレモニー後にはINAC神戸でともに長年プレーしてきたFW高瀬愛実選手(※「高」=はしごだか)とふたりでいる様子も見られた武仲選手。現在のチームで唯一の先輩でもあったストライカーの存在は、とても大きかったようだ。
「メグさん(高瀬)はけっこう声をかけてくれる選手。唯一の先輩ですが、若いときはメグさんにむちゃくちゃ怒られていたし、めっちゃ怖かったんですが、この歳になって、教わってきたものを下に受け継がないといけない、教えていかないといけないなというのは、(高瀬選手の影響を受けて)自分にもありました。(試合後のピッチでは)『今までよくやってきたと思うよ』『スタジアムのこの感じはここでしか撮られへんから、いま写真を撮ったほうがいいんじゃない』と言ってもらいました」(武仲選手)