大阪・関西万博 河瀨直美氏プロデュースパビリオン、昭和の廃校木造校舎を移築「昔から知っていたかのような…」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

大阪・関西万博 河瀨直美氏プロデュースパビリオン、昭和の廃校木造校舎を移築「昔から知っていたかのような…」

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大阪・関西万博(2025年4月13日~10月13日 184日間)で、映画監督の河瀨直美氏がプロデュースするパビリオンの建設に、廃校となった京都府と奈良県の木造校舎計3棟を活用する。

運営する日本国際博覧会協会が5月30日に発表した。移設に向けた現地調査を経て、それぞれ2023年中にも解体して会場の人工島・夢洲(ゆめしま・大阪市此花区)に移設する。

河瀨直美氏プロデュース・シグネチャーパビリオン「いのちのあかし」完成イメージ © 2023 Naomi KawaseSUO, All Rights Reserved.

河瀨氏が手がけるパビリオンは、大阪・関西万博のテーマ事業「いのちの輝きプロジェクト」を具現化する8つのパビリオン(テーマ館)の1つ、「いのちのあかし」。

 移設するのは京都府福知山市立細見小学校中出分校の1棟と奈良県十津川村立折立(おりたち)中学校の2棟で、中出分校は1930(昭和5)年に建てられ、2002年に本校に統合されたため閉鎖。
 折立中学校は南館が1952(昭和27)年に建設、北館が1965(昭和40)年に他の場所から移築され、いずれも2012(平成24)年に閉校となった。

福知山市立細見小学校中出分校・校舎<※画像提供・福知山市>
校舎は1930(昭和5)年に建てられた<※画像提供・福知山市>

 このパビリオンは「対話シアター」と「森の集会所」で構成される。シアターでは、初めて出会う世界中の人とスクリーン越しに”⼀期⼀会の”対話ができる。この対話を通じて、異なる国境や⼈種や宗教や⽂化や⾵習など、お互いの違いとその分断を超える空間をつくる。集会所では、木々に囲まれながら「対話シアター」で⽣まれた対話の記録や、建築が移築される際の映像などを見ることができる。
 過去の記憶を未来へ継承する移築だが、万博閉幕後の活用については今後検討するという。

奈良県十津川村立折立(おりたち)中学校・南館<※画像提供・十津川町>
南館校舎は1952(昭和27)年に建設<※画像提供・十津川町>

 河瀨氏は2つの校舎について、「昭和初期から、時代を超えて人々に共有されてきた記憶が宿る美しいたたずまいの建築。初めて訪れたにも関わらず、昔からここを知っていたかのような懐かしさを感じさせてくれたと同時に、これまで大切にしてこられた場所であることも、ひしひしと感じた。校舎を活用し、パビリオンに新しいいのちを吹き込みたい」とコメントした。

▼エントランス・十津川村立折立中学校(南棟)▼対話シアター・福知山市立細見小学校中出分校 ▼森の集会所・十津川村立折立中学校(北棟)延床面積:約1,500㎡<※画像提供・日本国際博覧会協会>
河瀨直美氏「”廃校になった校舎=記憶”の移築、それは見えないことを形にすること」<2023年4月13日 会場・夢洲での起工式>

 8つあるテーマ館のうち、ロボット学者で大阪大大学院教授の石黒浩氏、音楽家で数学研究者の中島さち子氏らがプロデュースする6件は、2023年5月までに建設事業者が決定している。
河瀨氏のパビリオンけ建設工事をめぐっては、2回目の入札で村本建設などのグループが15億7000万円で落札した。

 ほかの2件では資材高騰などの影響で入札不成立が相次ぎ、落札業者が決まっていない。

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