日本パラ陸上競技連盟(以下、日本パラ陸連)とスポーツ用品メーカーのアシックス(本社:兵庫県神戸市)は5月31日、オフィシャルパートナー契約を結びました。これにより、日本陸上競技連盟(以下、日本陸連)のオフィシャルパートナーも務めるアシックスが、日本パラ陸連の日本代表選手団のオフィシャルウエアなどを提供することとなり、日本の陸上界では初めて、健常者と障がい者が同じユニフォームでメダルや自己記録に挑みます。
パラアスリートも身に着けるユニフォームは鮮やかな“サンライズレッド”。昨年のアメリカ・オレゴン世界陸上から日本陸連日本代表選手が着用しているものに統一されます。
会見で日本パラ陸連の増田明美会長は「健常者と障がい者のアスリートがオールジャパンでチャレンジできることをうれしく思う。私も試着しましたが、華やかで気持ちが高揚する、自分も現役に戻りたくなる素敵なユニフォームです(笑)。お互いに競技者として、健常者と障がい者が同じ競技者としてお互いを高めあっていければ」と期待を寄せました。
会見にはトップパラアスリート7人がサンライズレッドのユニフォームで登場。投てき(上肢障害)・やり投げで日本記録(61メートル24センチ)を持つ高橋峻也選手は「このユニフォームに恥じないプレーをみなさんにみてもらいたい」と意気込み、トラック競技(脳性まひ)で、東京2020パラリンピックのユニバーサルリレーで銅メダルを獲得した高松佑圭選手も「障がい者と健常者が区別がなく同じユニフォームで、チームジャパンとして戦えることはいいことだと思う」と笑顔を見せました。
またトラック競技(車椅子)で、東京2020パラリンピックでは400メートルと1500メートルで2つの金メダルに輝いた佐藤友祈選手も「ユニフォームが統一されることでパラ種目も多くの方に認知してもらいやすくなる。今回の統一も含め一歩ずつ、このユニフォームで共生社会に進んでいきたい」と意気込みを語りました。
走り幅跳び(大腿義足)のトップ選手で、パラリンピック4大会連続出場(北京・リオの両パラリンピックで銀メダル獲得)の山本篤選手は「自分も、競技を始めたころ、健常者と障がい者でなぜユニフォームが違うのかと思っていた。念願のオリンピック選手と同じユニフォームとなって、これからの若い選手にとってもいい目標になる。チームジャパンでお互いがいい刺激を与えあって、メダルや自己記録を目指していきたい」とさらなる飛躍を誓いました。