『降水確率』ってなに? 「高確率なのに降ってない!」でも“予報的中”と言えるケースとは | ラジトピ ラジオ関西トピックス

『降水確率』ってなに? 「高確率なのに降ってない!」でも“予報的中”と言えるケースとは

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 お出かけの予定や洗濯のタイミング、かさの携帯など、ふだん以上に天気予報が気になる梅雨の季節。お出かけ前に「降水確率」をチェックする機会が増えてきたという人は少なくないかと思います。しかし、そもそも降水確率とは何なのでしょうか。刻々と変化する天気から、どのようにして確率を算出しているのでしょうか。神戸地方気象台の吉川郁夫さんに聞きました。

 吉川さんによると、降水確率は過去の統計をもとに計算していると言います。「例えば、降水確率70%というのは、過去の‟似たような天気”を基に、一定区域内において70%という予報を100回出したときに、うち70回は1ミリ以上の雨が降った(=予報が当たった)という意味です」(吉川)

 つまり、雨の強さや持続時間に関わらず、1ミリ以上の雨が降る確率を表したものであるということがわかります。また、「似たような天気」とは、風向きや風の成分、比湿(湿潤空気の中の水蒸気量)などを含むいくつかの気象条件、気圧配置などが近いものを指すとのことです。予報と結果を照らし合わせてこれらの条件や基準を随時修正することで、予報の精度は高められていくといいます。

 では実際に「降水確率70%という予報が当たった」とは、一体どのような状態を指すのでしょうか。

「例えば、予想するエリアを10×10(=100)の格子で区切ったとします。そのうち70の格子で1ミリ以上の雨が観測されれば、それは降水確率70%という予報が当たったことを意味します。簡単に言い換えると、同じエリアにいる100人のうち70人が(1ミリ以上の)雨を観測している状態です」(吉川)

 つまり、自分がいる地点で雨を観測できなかったとしても、同じエリア内の残り7割の地点で雨が降っていれば、予報は当たっていると言えるのです。

いかがだったでしょうか。北陸、東北地方を除く本州、九州地方では、気象庁からすでに梅雨入りが発表されており、今年は一部地域を除き、全国的に例年よりも早い梅雨入りになっています。雨の日が続き、じめじめとする季節ですが、天気予報の正しい見方や意味を知ることで、よりいっそう快適に過ごせるかもしれませんね!

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