近年、一般家庭での普及率が上昇している「ウォーターサーバー」。いつでも簡単においしい水が飲めるだけでなく、冷水はもちろん温水もすぐに利用できるとあって、今後も利用者は増えることが予想される。需要の増加に伴って業界規模も広がりを見せるなか、トップシェアを誇る企業の代表がラジオ番組に出演。独自の営業スタイルのほか、天然水の魅力について語った。
萩尾陽平さんが代表取締役社長を務めるプレミアムウォーターホールディングスは、おもにナチュラルミネラルウォーターの製造及び販売を行っている。販売の土台となる自社の生産システムや販売事業で培ってきた高い顧客獲得力を最大限に活かし、ウォーターサーバーの開発や顧客へのアフターサービスに力を入れてきた。
もともと、さまざまな商品を取り扱う代理店としてスタートしたが、なかでも圧倒的に解約率が低かったのがウォーターサーバーだった。2016年当時、普及率はわずか4パーセントだったものの「需要と供給のバランスがおもしろい」と将来性を感じた萩尾さん。その後、高い生産・品質管理力を誇る株式会社ウォーターダイレクトと、圧倒的な販売実績を有する株式会社エフエルシーを経営統合し、現在のプレミアムモーターホールディングスの事業をスタートさせた。
1500人近くいる従業員のうち、営業マンがおよそ1000人を占める同社。この営業力の強さこそが「自社の強み」だと語り、営業によって商品に付加価値を付けることも難しい現代だからこそ、ハードルの高い新規獲得のほかに、「解約率をどれだけ下げられるかが肝になる」と持論を述べた。
ウォーターサーバー業界でトップシェアを誇るプレミアムウォーターホールディングスだが、同じ“天然水”を扱ったペットポトル業界には、サントリーホールディングスや日本コカ・コーラ株式会社といった大手企業が名を連ねる。
スケールの大きさはもちろん、配送網が確立されている大手企業。「ペットポトル業界で1位を目指すのは正直難しい」と本音をこぼしつつ、「だからこそ、設備投資が計画的に行える“定期配送”ができて、我々のような営業マンが生きる“説明商材”を必要とする、ウォーターサーバーというニッチなところで頑張っている」と語った。
蛇口をひねるだけできれいな水が手に入るため、30年ほど前までは水を買うこと自体が珍しかった。「水大国」ともいえるほど水源に恵まれている日本だが、「日本人がその価値に気づいていない」という。だからこそ、天然水への需要が高い海外に目を向けるのではなく、「まずは国内で天然水のよさを広めていきたい」と今後の展望を明かした。
※ラジオ関西『セケンテー/ぼくらは囚われない』2023年6月17日放送回より
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『セケンテー/ぼくらは囚われない』
放送日時:毎週土曜日 20:00~
放送局:ラジオ関西(AM 558KHz / FM 91.1MHz)
連続起業家兼アーティストのCEOセオとフリーアナウンサー田中大貴がパーソナリティを務める。