ノーベル賞文学者の遺言は果たされたのか? 独裁者・ムッソリーニが固執した“遺灰”をめぐる物語 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ノーベル賞文学者の遺言は果たされたのか? 独裁者・ムッソリーニが固執した“遺灰”をめぐる物語

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 監督と脚本を務めたのはイタリアの名匠と呼ばれるパオロ・タヴィアーニ、91歳です。兄のヴィットリオとともに兄弟監督として『カオス・シチリア物語』『グッドモーニング・バビロン!』などの作品を手がけてきました。『カオス・シチリア物語』の原作者がピランデッロです。
 

 5年前に兄・ヴィットリオが亡くなり、弟・パオロとして初めて単独で監督したのが今作です。

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 このあと遺灰はなんとかシチリアに到着するのですが、骨壷がギリシャ式なのを教会の司祭が嫌がったり棺が品不足で子ども用の棺に入れられたりと、次々トラブルに見舞われます。

 パオロ監督によると、イタリアで有名な作家たち数人がそれぞれピランデッロの遺灰の旅を物語に書いているそうです。役所の準備のゴタゴタやトラブルを乗り越えたのち、長い年月を経て遺灰は最終的に遺言通りに葬られたそうです。一部は故郷の岩石の中に閉じ込められ、残りはシチリアの海に撒かれました。

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 冒頭からおよそ70分間、独特のユーモアを盛り込みながらモノクロ映像で遺灰の旅を描いており、スクリーンに映る場面の美しさを感じます。そのあとエピローグとして、ピランデッロが亡くなる20日前に書いた短編小説「釘」を鮮やかなカラーで映像化するユニークな組み立てです。

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 イタリアを代表する文学者と兄へのリスペクトを込めた作品。映画『遺灰は語る』はシネ・リーブル梅田などで公開中。シネ・リーブル神戸、アップリンク京都では7月7日(金)から公開です。(SJ)

ぽすた

◇映画『遺灰は語る』(原題:Leonora Addio)
※上映日程は、作品の公式サイト・劇場情報でご確認ください。

出演:
ファブリツィオ・フェッラカーネ マッテオ・ピッティルーティ ロベルト・エルリツカ(声)
監督・脚本:パオロ・タヴィアーニ

配給:ムヴィオラ
(C) Umberto Montiroli

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