音楽や映画配信サービスで馴染み深い、サブスクリプション・サービス(通称:サブスク)。最近はファッション・コスメ業界などでも多く使われています。
2019年に開始した「カラリア」は、“香りアイテム”を毎月提供してくれるサブスクサービス。その中の約1000種類の中から自分好みの香水(4ミリリットル)を毎月選べるサービスが現在20代女性を中心に口コミで話題となっているそうです。その魅力や人気の理由について、広報を担当する日浦さんに話をききました。
――サブスクでのサービスを始めたきっかけは?
【日浦さん】もともと香水はインターネットよりも百貨店などの実店舗で直接購入されることがほとんどでした。そのため、お客さまがどういう時につけるのか、どういうものを求めているのかという「購買行動」のデータ分析が未発達だったのです。サービスを開始した2019年頃はファッション、コスメの領域で、ECサービスでの高い成績を収めている会社が多く見られましたが、目に見えない“香り”の領域では挑戦している企業が少なく、ニーズと勝ち筋があると考えカラリアを始めました。
――カラリアの特徴とは?
【日浦さん】弊社には「フレグランススペシャリスト」という、“香りのスペシャリスト”がいます。香りは自分自身でイメージはできても、「どういう匂いなのか?」と言語化することが難しいもの。フレグランススペシャリストは香水を全て直接嗅ぎ分けて、“香りのイメージ”を言語化します。例えばフローラルな香りといっても、バラをイメージしたものなのかフレッシュな甘さをイメージしたものなのか、普通は分かりにくいものですよね。フレグランススペシャリストはAIの力も使いながら、香りに細かなタグ付けをおこない、イメージを可視化しています。
また、弊社には“香りのコンサルティングサービス”があり、お客さまの香りのお悩みや質問に答える「フレグランスアドバイザー」がいます。公式LINEアカウントにてお客さまにぴったりな香水を提案しています。香りについて具体的なサービスを提供することによって、お客様に安心して香水を選んでいただけるのではないかと。
――どのような購入者が多いのでしょうか?
【日浦さん】20代の女性が多いです。また、関東以外のお客さまが全体の6割を占めています。店舗に行きにくい方にも香水を購入する機会を創出していることが支持されている理由ではないでしょうか。学校やオフィス、デートなど、それぞれのシチュエーションに応じて香りを使われる方が多いですね。一方で、この数年のコロナ禍における「おうち時間」の影響により、サービスを利用される方も増えました。家の中でリラックスするために「自分好みの香水を選んで欲しい」という声も多くなりました。
――人気の香りは?
【日浦さん】10〜20代の女性ですと「石鹸系」「紅茶系」など“フワっと香る”ものが常に人気。あえて「香水っぽくない香り」を好まれる方が多いですね。日常使いしやすく、好印象を与えられると好評です。