「(当時の老人ホームで)家族にも会えなければ、自由に外に出ることもできないという状況下のなかで、それでも私にやさしくしてくれたおばあちゃんのことが、大好きだったんです。だから、この空間で、一生この時間のなかで生きていきたいなと思ったんです。それプラス、介護職のお兄さんのこだわりみたいなのが気になって、医療と違うアプローチというか、一番救っているのはお兄さんだなと思ったんですよね。介護とか医療とかではなく。だから介護(の道)に行ったという経緯があるんです」
今後について「介護の社会化がテーマになってくると思っている」という上条さんは、高齢者が幸せな姿を若い世代に示すことが、未来につながると語る。
「中学や高校など、若い子どもたちもいろいろ悩むと思うんです。中学生の1割がうつ・うつ予備軍と言われている今、高齢者が幸せに過ごす姿を若者に見せていく必要があると思っています。高齢者介護というのは人生の終わりをお世話するイメージがあると思うのですが、私は未来をつくる、子どもたちに希望を与える仕事だと考えているので、そういう(幸せな高齢者の)姿をどんどん見せていけるよう、私たちは高齢者とともにまちにいっぱいでかけて行こうと思います」
介護のスペシャリストとして歩みを続ける上条さんの話に番組パーソナリティーの林氏も感心しきりで、「いろいろと勉強させてもらいました。だいぶ今日はきたわー! おやじ・おふくろのことが好きやし、だからこそ考えようと思った。今日は本当にありがとうございました!」と、新たな学びを得ていた。
※『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2023年6月26日放送回より