―――日本にはどのような影響が?
【筒井さん】 夏の太平洋高気圧が日本列島をすっぽりと覆うと夏らしい晴れた天気になるのですが、今年は太平洋高気圧の日本付近への張り出しが弱く、高気圧周辺の湿った空気が日本に流れ込む可能性があります。つまり、大気の状態が不安定になり局地的な集中豪雨が発生するかもしれません。
エルニーニョ現象が起こる年の夏は“冷夏”であることが多いのですが、今年は逆に暑くなるかもしれません。少し前まで起こっていたラニーニャ現象などの影響により今もフィリピン周辺の海水温が高く、雲がたくさん発生していることがひとつの原因です。これにより、猛暑をもたらす上空のチベット高気圧が西日本付近まで張り出してくるため、猛暑になると考えられます。
筒井さんいわく、今年の夏は晴れが続かない不安定な天気になることが予想されるだけでなく、蒸し暑くなる可能性があるのだとか。さらに、局地的な集中豪雨や熱中症などの対策も必須だと注意喚起を促しました。
(取材・文=西真莉恵)
◆取材協力:日本気象協会
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