女子バレーボール・Vリーグのヴィクトリーナ姫路は、昨シーズン、V1女子(1部)で最下位に終わり、入れ替え戦にも敗れたため、今年10月からの新シーズンをV2女子(2部)で迎えることになりました。新監督を迎えて出直しを図るチームの展望について、元バレーボール女子日本代表の竹下佳江氏(ヴィクトリーナ姫路エグゼクティブアドバイザー)に、ラジオ番組『いいな117ヴィクトリーナ』(ラジオ関西)の収録後、話を聞きました。
――新シーズンのヴィクトリーナ姫路は、選手やスタッフ陣が大幅に変わりました。印象はどうですか?
竹下氏 退団選手を見ると、人数が結構減りましたよね。チーム全体で(力を)底上げして勝っていかないとというのはもちろんなのですが……。監督(アヴィタル・セリンジャー氏)がどうメンバーを使っていくかというのが(現状)全く見えないところもありつつ、個人的には(チームの)立ち上げ当初からいる貞包里穂選手や田中咲希選手、櫻井美樹選手には土台となってがんばってほしいと思っています。
――PFUブルーキャッツから加わった新入団の森田茉莉選手に期待することはありますか?
竹下氏 ポジションがリベロですよね。やっぱりディフェンスのところで上げてもらうのはもちろん期待しています。たぶんですが、途中入団、移籍選手というのは、最初は特に「結果を残さないといけない」って力が入ると思うんです。それでも、プロの世界ですし、そのまま貪欲にいきながら、結果を残してほしいですね。
――竹下さん自身も現役時代、チームを移籍した直後はそんな気持ちでしたか?
竹下氏 「結果を出さないと!」というのと、私の場合は代表にもすでに入っていたので「周囲に魅せていかないと!」と燃えていましたね(笑)。
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最後に竹下氏は「今まで(ヴィクトリーナは)V1にいたので、ファンの皆さまは特にV2の雰囲気がまだ分かりにくいと思うんです。でも、それに慣れるのではなく、(チームは)すぐにV2でトップになってほしいし、また一番上のリーグへ戻ることを期待しています。頑張ってください!」と笑顔でチームを叱咤激励していました。
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新シーズンでは「百%」というスローガンを掲げ、再起を誓うヴィクトリーナ。クラブは、「アヴィタル・セリンジャー新監督のもと、チーム、スタッフ、フロントが全力で自分のミッションに取り組むために、就任会見で表明した『百%』をクラブスローガンとしました。ファンの皆さまのご期待に『百%』応えられるシーズン成績と、SVリーグへ向けて『百%』やり残したことがないシーズンとするために、全員で一丸となって進んでまいります。『百%』のヴィクトリーナ姫路にご期待ください!」と、スローガンへ込めた思いについて語っています。
5シーズンぶりにV2の戦いに臨むヴィクトリーナは、昨シーズンまで主軸だった花井萌里選手(→久光スプリングス)ら11選手が退団や引退でチームを離れましたが、キャプテンの荒谷栞選手や日本代表の宮部藍梨選手をはじめ、田中選手、佐々木千紘選手、松本愛希穂選手ら実力ある選手たちは健在です。新指揮官のもとでどんな戦いを見せてくれるか、期待は高まります。ヴィクトリーナは10月28日(土)のV2女子開幕戦で、大野石油広島オイラーズと対戦します(会場は、兵庫県たつの市・たつの市立総合体育館)。
新シーズンのV2女子は、ヴィクトリーナを含めて10チームで争われ、10月28日から開幕するV・レギュラーラウンド(2回戦総当たり方式)の上位3チームが、来年3月23日から行われるV・ファイナルステージに進出。2位と3位によるファイナル3を経て、その勝者がV・レギュラーラウンド優勝チームとのファイナルで頂点を決めます。なお、2024-25シーズンから新大会方式に移行(「S-Vリーグ」が始動予定)するため、V1との入れ替え戦は行われません。