展示会場では、鹿児島さんの「まいにち」も垣間見ることができる。
「8時間」とタイトルがつけられた映像には、アトリエで作業する鹿児島さんの姿が捉えられている。2023年6月2日、アトリエに定点カメラを設置した。午前10時から午後6時までの8時間、鑑賞者が会場にいるその時刻に鹿児島さんはどんなふうに過ごしていたのか、見ることができる。「例えばお昼になると鳩時計が鳴って、昼食のため鹿児島さんがいない時間帯がありますが、鹿児島さんがアトリエで日々、どのようなお仕事をされているのかを見ることができる貴重な映像。時間をずらしてもう一度見るのも面白いと思います」とは岡本学芸員。
ここにある1日は特別な日ではないかもしれない。その積み重ねが「まいにち」となり、こんな器たちとともに過ごせたら楽しいだろうなぁと思わせてくれる。岡本学芸員は「鹿児島さんが使う人のことを想って作った器やプロダクツは毎日を楽しくしてくれるものばかり。一つ一つの器からストーリーを想像してもよし、1点1点じっくり楽しむのもよし、空間を楽しむのもよし。2度と会えない作品ばかりなので、それぞれの楽しみ方で見てほしい」と話す。
「鹿児島睦 まいにち」展
2023年6月30日(金)~8月27日(日)
市立伊丹ミュージアム
休館日 月曜日