広島「芸備線」 廃線に直面するローカル線の“今” 存続願う有志の思いをクラファンで全国へ発信中! | ラジトピ ラジオ関西トピックス

広島「芸備線」 廃線に直面するローカル線の“今” 存続願う有志の思いをクラファンで全国へ発信中!

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 全国各地でローカル鉄道の廃線が進む中、広島県と岡山県・島根県を結ぶJR芸備線・木次線の魅力を伝え、路線の利用促進と地域再生を目的に活動しているのが市民グループ「芸備線魅力創造プロジェクト」だ。

 現在は、9月に開催する大きなイベントに向けたクラウドファンディングにも挑戦中。プロジェクトメンバーの一人、岡本幸信さんに話を聞いた。

「芸備線魅力創造プロジェクト」メンバーの岡本幸信さん

 広島県広島市と岡山県新見市を結ぶJR芸備線は、全長約159キロメートルの中国地方で最も長いローカル線。途中、鉄道ファンに“秘境駅”の名で親しまれる備後落合駅でJR木次線へと繋がり、島根県松江市までを結んでいる。

「かつて備後落合駅は機関区もある鉄道の要所でしたが、近年はローカル線輸送密度ワースト3に入るほど利用者が減っています。芸備線・木次線は地域住民の生活路線というだけでなく、観光促進の貴重な財産でもある。沿線地域の活性化にも繋げていけたらと『芸備線魅力創造プロジェクト』を発足しました」(岡本さん)

 メンバーには、ボランティアで備後落合駅の清掃活動を行ってきた鉄道ファンなどが集う。

JR芸備線(写真撮影・提供=林智雄さん)

 9月23日(土・祝)には広島県庄原市にてシンポジウム「芸備線・木次線~魅力を活かす方法を考える」を開催。パネリストに俳優・ミュージシャンで鉄道愛好家としても知られる六角精児さんを迎え、路線価値や活用方法を有識者と議論するとともにプロジェクトの取り組みを発信する。

 また、翌24日(日)には三次駅~備後落合駅間を往復する団体貸し切り列車「呑み鉄鈍行ちどり足」号を運行予定。ローカル鉄旅ライターのやまもとのりこさんと備後落合駅のボランティアガイド・永橋則夫さんが沿線車窓ガイドを務め、車内では沿線の酒蔵が自慢の日本酒をふるまう利き酒会が楽しめるという。両日のイベントに合わせて芸備線とともに暮らす街の風景を写し出した写真展や、小中高校生等を対象とした「芸備線を活かすアイデアコンテスト」も実施する。

四季折々の風景が美しい(写真撮影・提供=林智雄さん)
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