仏舎利の相伝が詳細に記された文書
◆「遍照院勅額」(へんじょういんちょくがく)
高野山大学文学部・坂口太郎准教授によると、「遍照院」は、金剛三昧院の長老であった証道上人実融(じつゆう 京都出身・南北朝時代の僧)が境内に造立したとされる一院。
遍照院の扁額。後伏見天皇の宸筆と箱書があり、天皇(院)より下賜された物とみられる。
◆「多宝塔問講本尊 毘張尊像」(たほうとうもんこうほんぞん びちょうそんぞう)
毘張尊(びちょうそん)とは、高野山を戦火から守ったとされる伝説の天狗。金剛三昧院の境内にある巨大な杉の木に舞い降りたとされる。
あえて南都(奈良)の学僧の姿で描かれているところが興味深い、江戸時代後期の作品。