東京・玉の井。百合は「ランブル」というカフェを営んでいました。
百合は慎太を連れて、この店へ戻ってきたのです。元軍人で弁護士の岩見は、百合の依頼を受けて慎太の父親・細見が狙われた背景を調べます。
ランブルの常連客・升さんが詳しい事情を知っているようです。
「細見は一体、どのぐらいの金を手にしたんですか」
「1億6千万だ」
「はぁ? そんな!」
国家予算の10分の1にあたる大金を細見が動かしていたことが分かります。
百合はかつて、台湾にある幣原機関で訓練され、スパイとして活動していました。世界各国の要人57人を殺害し、「最も排除すべき日本人」と恐れられる敏腕諜報員でした……。
原作は、ハードボイルド作家・長浦京の小説です。2016年に初版が発売され、大藪春彦賞を受賞しました。長浦は「小説家として“読む映画を作ろう”と思って書き上げた」と語っていて、「純愛ピストル・オペラ」と位置付けています。
キャストは、美しきヒロイン・百合を演じるのが綾瀬はるかです。
百合とともに行動する少年・慎太は、映画初出演の羽村仁成。ジャニーズJr.の一員で、幼い頃には子役としてキャリアを積みました。