大阪・関西万博(2025年4月13日〜10月13日 184日間)の一角を占める「大阪ヘルスケアパビリオン」。命、健康、先端医療技術などをテーマとし、「生まれ変わる巣」を意味する“Nest for Reborn”をコンセプトとしている。
■「ミライ人間洗濯機」最新デザイン公開
“ファインバブル”と呼ばれる細かい泡で汚れを洗い流すシャワーヘッド「ミラブル」で知られる株式会社サイエンス(本社・大阪市淀川区)が、「ミライ人間洗濯機」を開発し、大阪ヘルスケアパビリオンに登場する。
開幕まで600日と迫った2023年夏、サイエンスが企画案としてその最新デザインを公開した。
ファインバブルとは、直径100マイクロメートル(μm=0.1ミリ)より小さな泡。2017年にISO規格で定められた用語。
サイエンスは、人と地球に優しい、サステナブル(持続可能な)社会を目指しており、ファインバブル技術によって世間を驚かせるような取り組み「うそやろプロジェクト」を立ち上げている。
1970年大阪万博で、最も話題を集めた展示の一つが、三洋電機(現・パナソニック)が出展した人間洗濯機「ウルトラソニックバス」だった。サイエンスの青山恭明会長は当時10歳。千里丘陵の万博会場で展示されていた人間洗濯機を目にして、心を奪われたという。
今回、サイエンスが開発している「ミライ人間洗濯機」は、機能を1970年当時から大きく進化させた。体を洗うするだけでなく、映像や音楽を楽しみながら、“こころをほぐす”リラックスできる環境を整えるのがねらい。
多種多様なストレスと向き合う現代社会、生活の一部に十分な入浴時間を取り入れるゆとりもない。そこで、単に“ファインバブル”の技術でアップデートした浴槽ではなく、利用者のリラックス度を高めるため、センサーで交感神経と副交感神経の状態を計測できるよう開発を進めている。