漁港のビアスタンド!? 関西から移住の農業家がクラフトビール開発 島根県の盛り上げに邁進 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

漁港のビアスタンド!? 関西から移住の農業家がクラフトビール開発 島根県の盛り上げに邁進

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 島根県随一の水揚げを誇る浜田市の浜田漁港。もちろん名産品は海産物。そんな浜田市で、関西から移住してあえて農業を手がけているのが、株式会社三島ファーム代表取締役の三島淳寛さんだ。

 2002年、浜田市で仕事をしていた交際相手(現在の妻)と結婚するため、大阪から移住した三島さん。農業機械の修理販売会社で働きながら、田んぼを借りてお米を作っていた。しかし、2010年に人間関係が嫌になって8年勤めた会社を辞め、専業農家となった。

株式会社三島ファーム代表取締役の三島淳寛さん

 浜田市は、特産品と呼べるような規模で栽培されている農産物が無い。そんな中、有機野菜のグループがあり、そこに入れてもらったのがきっかけで、有機野菜を作るようになった。ほうれん草や小松菜、ねぎなどを、年間を通じてビニールハウスで栽培している。露地では、さつまいもやナスも育てている。

「消費者にとっての安心や安全というのもあるが、生産者の体にも悪いと思うので農薬は使わずに有機栽培している」と話す三島さん。化学肥料を否定する気持ちは無いが、有機JAS認証を取得したこともあり、なるべく地域資源を使って栽培をしているそうだ。

「農業の楽しいところは自由なところ。何を作っても良いところ」だと三島さんは笑顔を見せる。

有機野菜の畑

 2018年からは、農業と併せてクラフトビールと発泡酒の製造販売も始めた。

 きっかけは2016年のこと。大手が販売し始めたエールビールや、国産、輸入のエールビールを飲んで、「苦くないこんな華やかな香りのビールがあるのか。作れたらいいな」と思ったことだった。決意後は、隣の江津市にできた醸造所「石見麦酒」に、醸造免許の取得から製造までサポートしてもらったそうだ。

三島さんが手がけるクラフトビール

 クラフトビールは、自社栽培のさつまいもやいちご、地元の黒豆、八朔などを副原料に使って製造している。当初は、畑の一角に醸造所を構えていたが、2年前に、浜田漁港にある「はまだお魚市場」に移転。ビアスタンドも新設された。

ビアスタンドの様子

 漁業の盛んな土地で、海産物に留まらないこだわりの品が名産として羽ばたこうとしている。

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