新体制3戦目で初勝利 INAC神戸 新たな入場料企画も好評 安本社長「いい結果が出た」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

新体制3戦目で初勝利 INAC神戸 新たな入場料企画も好評 安本社長「いい結果が出た」

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 女子サッカー・WEリーグのINACレオネッサは10日、「2023-24 WEリーグカップ」グループステージ第3節で、新体制発足後、初めて勝利しました。今回、ノエビアスタジアム神戸でのホームゲームでは、入場券を観客がそれぞれの満足度で支払うという大胆な取り組みも実施。その試合の様子と企画の成果について、クラブのトップがラジオ番組で語りました。

 ちふれASエルフェン埼玉を1-0と下し、ジョルディ・フェロン監督のもとでの新体制3試合目にして、待望の白星を得たINAC神戸。ラジオ番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)9月11日放送回に電話出演したINAC神戸の安本卓史社長は、「(女子W杯に出場した日本女子)代表選手が3人、帰ってきたなか、INACらしいゲームをお見せできたと思う」と、まずはこの1勝に安どしていました。

 この試合では、なでしこジャパンの一員として今夏の女子W杯で活躍した選手たちも登場。FW田中美南選手、DF守屋都弥選手、DF三宅史織選手が先発フル出場し、チームの勝利に貢献しました。GK山下杏也加選手はベンチ外となりましたが、試合前のセレモニーでは田中選手らとともにピッチで花束を受け取るなど、元気な姿を見せていました。

 また、3シーズンぶりにINAC神戸に復帰したMF増矢理花選手が貴重な決勝点を奪えば、終盤には昨年12月に左ひざを負傷し長期離脱を強いられていたMF水野蕗奈選手が約9か月ぶりとなる実戦復帰を果たすなど、INAC神戸にとっては、勝利とともにうれしい話題も数多くありました。

INAC神戸MF増矢理花選手の先制点を、田中美南選手らチームメイトが祝福(写真提供:WEリーグ)

 番組パーソナリティーを務める元なでしこジャパンDF川上直子氏も、水野選手の復帰を喜んでいた1人。「右サイドで仕掛けて相手DFともつれたとき、どういうプレーをするのかなと思って見ていた。けが明けなので、ちょっとこわくて逃げるかなと思ったが、(果敢に)行ったので『もう大丈夫だな』と私は思った」と、アグレッシブなスタイルを発揮していたINAC神戸の14番を称えていました。

INAC神戸MF水野蕗奈選手(左から2人目)が笑顔で復帰! GK山下杏也加選手(左)、DF土光真代選手(右から2人目)、DF井手ひなた選手(右)ら、チームメイトも祝福(写真提供:WEリーグ)

 一方、今回のホームゲームでは、女子サッカーの魅力をスタジアムで体感してもらおうと、INAC神戸は「チケット代はあなたが決める『Shall WE Pay?』」という企画を展開しました。これは、試合の感動・興奮度など観戦の満足度を入場料相当に反映するというもので、一部の有料席を除き、入場は無料に。観客はスタジアムを出る際に、出口で最低金額100円以上をスマホ決済アプリ、現金、クレジットカードで支払う、サッカー観戦では異例の後払いシステムです。

 試合当日は天候不順の影響もあってか、入場者数は1298人という数字でした。番組リスナーからは「W杯の流れがWEリーグにつながっていない」、「企画は素晴らしいが、観客動員がもっとないと厳しいのでは?」という声も寄せられていました。

 これに対して安本社長は、「はっきり言うと、赤字」と述べつつ、「入場料だけでクラブ運営をやっているわけではない。ただ、昨日(試合当日)はグッズもすごく売れた。(観客が支払った額は)皆さんが思っているような金額帯かもしれないが、マーケティングとしては最高の結果が出た」と、試合前に企画がメディアなどで大々的に取り扱われるなど、関心も高かったこともあって、当日の収益を含めて、クラブの満足度は高かったようです。

ファン・サポーターがスタジアムを出る最後までお見送りをするINAC神戸の選手たち(写真提供:WEリーグ)

「リスナーも言うように、プロ野球やJリーグのように根付くためには、観客動員、入場料収入が大切。この試合では選手が募金箱(入場料を入れる箱)を持ったり(ファン・サポーターの)お見送りをしたりしたが、そういったことも価値として(今後も)皆さんに与えていきたい。今までのファンにも来てほしいし、小中学生などお子さんにも来てもらいたいし、ファミリーで楽しめるスタジアムにしたい」と、今後の展望を述べた安本社長は、「そのなかで(チケットの)値段がいくらくらいが妥当なのかというのを調べたかった。それでいえば、いい結果が出たと思う」と、今回の企画に手応えを得ていたようでした。

INAC神戸の安本卓史社長(写真:ラジオ関西『カンピオーネ!レオネッサ!!』黒川良彦)
ラジオ関西『カンピオーネ!レオネッサ!!』パーソナリティーを務める、元なでしこジャパンDF川上直子氏(写真:ラジオ関西『カンピオーネ!レオネッサ!!』黒川良彦)

 なお、放送の翌日、12日には、INAC神戸が今回の「チケット代はあなたが決める『Shall WE Pay?』」企画について、前売り有料席・当日チケット代の売上合計は88万7001円だったと発表しました。

 安本社長は今回の結果報告に際して、「『Shall WE Pay?』企画にご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。試合の満足度に応じてお客様がチケット代金相当を決めるという初めての試みを実施しました。勝利、試合後のインタビュー、選手によるスタジアムMCやお見送りなどサッカー競技以外でも選手たちが『女子サッカーを盛り上げよう』と取り組んでくれました」と、来場者や、現場のみならず試合運営にもかかわった選手たちに感謝の思いをつづっています。

 そのうえで、「おかげさまで、昨シーズンの1試合平均よりも多いチケット代収入がありました。グッズ売上も同様に1試合としては昨シーズンの開幕戦での売上に迫る収入となりました」と、話題性の多かった試合での成果をコメント。今後に向けて、「一人でも多くの方にINAC神戸、WEリーグの試合を楽しんでいただき、女子サッカー界の繁栄につなげられるような施策を敢行していきたいと思います。これからもINAC神戸はもちろんのこと、女子サッカーへのご声援、ご支援をよろしくお願い申し上げます」と述べていました。

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カンピオーネ!レオネッサ!! | ラジオ関西 | 2023/09/11/月 18:30-19:00

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