大家族の日常について、さぃさんに話を聞きました。
ーーご夫婦それぞれのご自身のきょうだい構成を教えてください。
「主人は8男3女の11人きょうだいで、9番目の6男です。私は2男3女の5人きょうだいで、3番目の次女です。私自身が5人きょうだいなので、もともと子どもは5人は欲しいなぁと思っていました」
ーーご夫婦の出会いのきっかけや現在の職業を教えてください。
「出会いは、学生時代の先輩・後輩です。主人は団体職員で、施設の職員をしています。私はパートで接客業をしています」
ーー日々の子育てについて、出産時期など大変そうですが、ご両親の協力などはありますか?
「私の実家は遠いので、頼るなら義実家になりますが、義母は6人目が産まれた年に亡くなりました。その後は、夫の兄夫婦が手助けしてくれています。日常生活では、義兄が柔道の指導者で、次男・三男・四男が柔道を習っており、道場への送迎もしてくれています。
1人目の出産のときは、産前産後2カ月は義実家へ里帰りしてお世話になりました。2人目以降の出産は義実家への里帰り期間も短くなり、5人目以降の入院中は主人が全て一人でしてくれています。近くに住む義姉たちも家に寄ってくれたりと心をかけてくださいました」
ーー9回の出産体験はいかがでしたか?後陣痛は2人目以降の方がどんどん痛くなるとも言われていますが……。
「私は9回とも助産院で自然分娩しました。出産には我が子はもちろん、近くに住む身内も立ち会ってくれています。とても温かく幸せな時間です。
1人目は20歳という若さもあってか、産後の後陣痛が強すぎて悶絶してました。でも、子宮が元に戻るために必要だと聞き、戻れーーと思いながら耐えてました(笑)。9人目ともなると、後陣痛では壮絶な痛みを想像されると思いますが、私の場合は逆に後陣痛の痛みは軽くなっていて、20歳の勢いはなくなっています。
ただ8人目のときは、首にへその緒が巻いた状態で生まれてきました。産声もあげず血の気も引いてる赤ちゃんを、助産師さんが刺激を与えてくれたり羊水吸引してくれたりして、1分後にやっと大きく泣いてくれて、身体も元気な色に戻りました。家族みんな初めての経験で、とても長く感じた1分でした。
子どもたちが怖くならないように、助産師さんも大丈夫よーと優しく声をかけてくれて、頑張れー!とみんなで赤ちゃんを応援しました。いつも元気に当たり前のように赤ちゃんが産まれて泣いてるのを見て育った子どもたち、主人と私でしたが、命の重み、誕生の奇跡を教えてくれた出来事でした。
出産9人目ともなると、スルッと産まれるイメージだと思いますが、私は違いました。そして、陣痛を9回も耐えるなんてスゴいとよく言われますが、それも私は違いました。回数を重ねるごとに微弱陣痛や前駆陣痛が長引き、なかなか本陣痛になりませんでした。痛みよ来てくれー!と願うほどです(笑)。
逆に強い痛みがきたらすぐに産まれるので、その痛みがいつ来るのかわからず、数日ドキドキしていますし、主人も仕事の都合をつけてくれたりして申し訳ない数日です。本陣痛がきて3〜5回くらいで赤ちゃんがグッと下がったら、自分から助産師さんに教えているぐらいです(笑)」
ーー9人きょうだいともなると、きょうだい喧嘩はいかがですか?
「イメージされてるような暴れる喧嘩は、日常的にはありません(笑)。たまにあるぐらいです。口喧嘩は良くしてますが、そのときは私が仲裁に入り、止めています」
ーーInstagramに投稿されている、子ども9人のスケジュール管理や家事の切り盛りの様子が素晴らしいですが、昔から管理が得意なタイプでしたか?
「子どものころから部屋は片付けて、翌日のカバンや服は用意して寝るタイプなので、常に先のことを頭に入れて段取りよくなるように考えています。逆に、予定が変更になったときなどは臨機応変に対応するのが苦手です。あと、子どもたちの持ち物はよく忘れてしまいます…(笑)」