世界中に大きな経済的打撃も与えた新型コロナ。各企業は、“元に戻す”以上に新たな道の開拓を模索している。そこで今年9月、ポストコロナのビジネスチャンスを探ろうと、地元信用金庫が主催する『こうべしんきん ビジネスメッセ 2023』が兵庫県神戸市内で開かれた。
今シリーズでは、メッセを通じて発信された、兵庫・神戸の企業の独自技術やサービスを全23回にわたって紹介する。第11回は、金属機械部品製造の三栄産商株式会社(神戸市中央区)。
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三栄産商株式会社は、「ものづくりの商社」として、中国で精密機械加工部品や金型を製造して日本の顧客に届ける。同社ならではの技術を生かし、複雑な特徴を持つ緻密な造りの部品を製造。高品質な金属機械部品をリーズナブル価格で提供することを目指している。
例えば、同社が所有する「同時5軸マシニングセンター」は、五つの軸が同時に動くことで複雑な形状の加工を可能に。高い技術を反映させつつ、短納期・低コストで顧客に製品を届けることができる。さらに、小ロットから万単位まで、幅広い個数に対応している。
同社の営業兼キャリアアドバイザー・宮本政一さんは、工業系の学校出身。同ビジネスメッセについて「私たちを認知してもらうひとつのきっかけになれば」と期待を寄せていたところ、出展したブースには、顧客であるメーカーや加工業者などから「国内で作るとコストが合わない」といった困りごとの相談が多く寄せられ、一つひとつに真摯に対応した。中国と日本の“ものづくりの架け橋”として、次の顧客獲得を見据える姿がそこにあった。
※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2023年9月27日放送回より
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