なぜ自動ドアは独りでに開くことがある? 業界用語で「幽霊現象」と呼ぶことも | ラジトピ ラジオ関西トピックス

なぜ自動ドアは独りでに開くことがある? 業界用語で「幽霊現象」と呼ぶことも

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 あなたは自動ドアが独りでに開いて ギョッとしたといった経験はないでしょうか?

 ほとんどのコンビニが、入店しようとすると自動ドアが開き何かしらの入店音が鳴り、自身の来店を店員に知らせるようになっています。

 筆者も深夜帯のシフトにてコンビニでのアルバイト経験があるのですが、基本はバックヤードで商品補充など行い、この入店を知らせるチャイムが鳴るとレジに出てお客さんを迎える、というのが決まりでした。ただ、数ヶ月に一度あったのが「自動ドアが開き入店音が鳴ったのにそこには誰もいない」という状況です。深夜というのも相まって、「独りでに自動ドアが開く」というのは心霊現象を想像させる怖さがあったのですが、なぜ自動ドアは勝手に開いたのでしょうか。考えうる理由について、業界大手のナブコ自動ドアの販売・施工・メンテナンスを行うナブコドア株式会社(以下、ナブコドア)に話を聞きました。

 まずはどのような仕組みで自動ドアが開くのでしょうか?

「現在の自動ドアはセンサーが通行者をキャッチすると、制御装置へ信号を送り、その信号を受けてドアが開くという光線・反射方式が主流です。ドアを開く起動センサーは赤外線や光線の反射により物体を検知するという仕組みになっています」(ナブコドア)。

自動ドアが開く仕組み(提供:ナブテスコ株式会社)

 昔は人の体重を検知して開く自動ドアもあったそうですが、最近ではほぼ見かけなくなったとのこと。センサー式になったことで自動ドアはより正確に人を検知して開くようになったそうです。では、それでもなぜ誰もいないのに自動ドアが開くという現象が起きるのでしょう。

 考えられる理由についてナブコドアによると「センサーが何かに感知して作動している可能性」を挙げます。

(提供:ナブコドア)

 「自動扉の周りに観葉植物やのぼり等があり、風によって動いてしまうことでセンサーが感知してしまうことがよくある原因です。また、センサーの目前をクモや蛾等のムシが通り過ぎることや、天候によって雨粒や雪が付着すること、落ち葉やゴミ袋が飛んできたりしてもセンサーが感知することがあります。また、違法無線や電源ノイズの影響を受けて開いてしまうこともあります」。

 他にも、扉が閉まり切らず開いてしまい動作を繰り返している場合は「扉の下の溝内に硬貨や小石等の異物が詰まっている、もしくは、なにかの拍子に扉下部のカギが施錠状態になっている、床の吸塵・吸水マットがドアの軌道にズレてしまい挟まってしまっていること等が原因として多く見られるケースです」とのこと。

 これらの対処法については、一旦、自動ドアの電源を切り「センサーに感知しそうな動くものがないかを確認して、原因となりそうなものがあれば遠ざけること。また、自動ドアの電源を切って、センサーや扉の下の溝内をきれいに掃除すると良いでしょう」としています。

「幽霊の仕業だ」という可能性を払拭してくれる別の可能性があることがわかりましたが、自動ドアが勝手に開くことを意外なことに業界用語では「幽霊現象」と呼ぶこともあるそうです。「あくまで業界の隠語なので一般的な説明には用いません。誰もいないのに自動ドアが開閉動作を行なっており、その原因の解らない状態のことを言い表しています。もちろん、本当に幽霊がいるわけではありません」。

自動ドアが勝手に開くことを業界用語で「幽霊現象」と呼ぶことも
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