誰でも手軽に映像が作れる現代 映像制作会社のプロが語る、「クリエイティブ」とは | ラジトピ ラジオ関西トピックス

誰でも手軽に映像が作れる現代 映像制作会社のプロが語る、「クリエイティブ」とは

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 2005年公開の映画『ALWAYS 三丁目の夕日』や、Netflixで配信されているドラマシリーズ『今際の国のアリス』、米国アカデミー賞で短編アニメ映画賞を受賞した『つみきのいえ』などで知られる、映像制作会社の株式会社ロボット。このたび同社のエグゼクティブプロデューサーがラジオ番組に出演し、クリエイティブや業界の動きなどについて語りました。

 株式会社ロボットでエグゼクティブプロデューサーを務める上野弘之さんは、アカウント開発室と呼ばれる部門で広告とコンテンツの両方に関わっています。大手ほかの企業広告を、“ブランドムービー”というカテゴリで担当しているそうで、「企業理念を感動ストーリーで伝える、という手法でCMを作っていました」と自身の仕事を紹介しました。

 広告や映像制作において、「最近はアマチュアとプロの領域が曖昧になってきている部分がある」と語る、上野さん。広告素材としての映像については、“バズる”ことを要求されることも多いのだそう。昔は、高い品質のクリエイティブな素材を作り、それをメディアに落とし込んでいくという考え方だったため、メディアでの露出と広告制作とは分離されていたといいます。

 しかし現在は「制作すると同時にコンテンツがいかに世の中に広まっていくのかが要求される」と話し、「制作とクライアントの見せ方など、いろいろなものがぶつかることもあり悩ましい時代だと感じている」と本音を吐露しました。

 自社について、「映画を作って広告も作って。人を感動させるストーリーを作ることが得意な人間が多いです」とコメント。メディアをうまく活用しながら人の心を動かすことができるのが強みだと明かし、「人の魅力を見つけてそれを映像化していく。経験がものをいうのではないかと思ったりもしますね」とクリエイティブに必要な要素について語りました。

 映像業界という視点から考えると、映画とCMの制作はジャンルが異なるのだそう。それぞれにハイエンドな作品を作るための市場があり、そこがないと映像産業は終わってしまうといいます。

 上野さんいわく、現在の日本において“視聴率重視”はひとつのマーケットになっているそうで、2000年以降の邦画業界にも大きく関わっているといいます。

「人の心を動かすという、普遍的なところでの“ものづくり”を得意としている」と語る、上野さん。そういった側面はこれからも変わらないとしつつ、「表現におけるアウトプット部分はどんどん変えていってもいいのかなと思っています」と今後の展望についても明かしました。

株式会社ロボットのエグゼクティブプロデューサー・上野弘之さん(写真中央)、『セケンテー/ぼくらは囚われない』パーソナリティーのCEOセオ(同右)と田中大貴(同左)

※ラジオ関西『セケンテー/ぼくらは囚われない』2023年9月16日放送回より

■【動画】株式会社ロボットのエグゼクティブプロデューサー・上野弘之さんが担当したブランドムービー


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『セケンテー/ぼくらは囚われない』
放送日時:毎週土曜日 20:00~
放送局:ラジオ関西(AM 558KHz / FM 91.1MHz)
連続起業家兼アーティストのCEOセオとフリーアナウンサー田中大貴がパーソナリティーを務める。


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