シンガー・ソングライターの谷村新司さんの訃報を受け、ともに時代を歩んだばんばひろふみさんが、18日放送のラジオ関西の生放送番組『ばんばひろふみラジオDEしょー』で盟友との思い出を語った。
谷村さんとばんばさんはヒット曲が生まれる前から同じ事務所で切磋琢磨し、数多くのステージをともにしながら70年代の音楽シーンをけん引した。また、関西では『ヤングタウン』、関東では『セイ!ヤング』などの深夜放送で、“チンペイ・バンバン”のコンビは若者に絶大な人気を博した。
『ばんばひろふみラジオDEしょー』は、阪神淡路大震災直後の1995年4月にスタートした前身の番組から数えて29年目を迎える長寿番組で、谷村さんも折に触れ出演していた。
この日の番組は、谷村さんの口調をまねた、ばんばさんの「ありがとう!」から始まったが、1週間の出来事を話すオープニングトークでは「キツイ……」という一言も漏れた。
「春先に『腸炎で手術する』と聞いたときには、きっとすぐに復帰するだろうと思っていた。ありがたいと思ったのは、(訃報のニュースが流れた後)ものすごくたくさんの方が『バンバン大丈夫か?』とメッセージをくれた」とばんばさん。
入院してからは一度も会えなかったという。ばんばさんにとっても突然の訃報は、まだ受け入れられていない。
「谷村さんはとても美意識の高い人で、『自分はこうあるべき』と、常に自分を律している。療養中の自分の姿を見せたくなかったんだと思う」。
二人の出会いはラジオ。
「出会いはMBS(毎日放送)で先輩フォークシンガーの杉田二郎さんがやっていた深夜放送。その後、チンペイさんと僕の『ヤングタウン』が始まった。文化放送からチンペイさんに『セイ!ヤング』のオファーが来たときには『バンバンも一緒に』と、かけ合って呼んでくれた」とばんばさんは振り返る。
チンペイ&バンバンのコンビは当時の若者の心をわしづかみにした。