全国にある各自治体では、地産品の魅力を発信するさまざまな取り組みが行われています。兵庫県が実施する「五つ星ひょうご」も、その一つ。ひょうご五国(摂津・播磨・但馬・丹波・淡路)の産品の中から、「地域らしさ」と「新しさ」を兼ね備えた商品を「五つ星ひょうご」として選定し、全国に発信する取り組みです。
2023年の選定商品は61品で、そのうちの一つが新感覚の焼きチーズかまぼこ 『フォンデュ リュクス フロマージュ KOBE PREMIUM』です。
使われているのは老舗練り物店、丸八蒲鉾(本店:神戸市中央区)の鱧(ハモ)とイトヨリダイを使ったすり身。さらに神戸酒心館の日本酒 『福寿 純米吟醸』と、その酒粕を練りこみ、メレンゲと北海道産クリームチーズを合わせてムース生地に仕立てています。
そのムース生地の上には、厚切りのモッツァレラチーズと、からすみの風味がするといわれている熟成ミモレットチーズをのせ、オーブンで焼くことで濃厚チーズが溶け出すのだそう。焼きあがった後には、兵庫県産の有機焙煎玄米をふりかけてアクセントに。ムースの中には国産の餅が入っているため、見た目以上の食べ応えを感じられるといいます。
◆老舗かまぼこ店から誕生した新ブランド
丸八蒲鉾は大正12年創業で、今年8月に100周年を迎えました。当代(4代目)を営むのは、3代目の娘である豊永奈津紀さんと、夫の豊永雄一郎さんです。
3代目は卸売に力をいれた経営を行っていましたが、豊永さん夫妻は先代が作り上げた味をもっと多くの人に知ってもらいたいと強く思っていたといいます。
そんな折、コロナ禍で卸しの売上が激減。このピンチをきっかけに「思い切ってブランド戦略を変え、今までにない新しいかまぼこで新ブランドを立ち上げよう」と一歩を踏み出すことに。
“新しい神戸のお土産として認識され、最高級のお取り寄せグルメになること”をコンセプトに商品を開発。神戸のチーズ専門店に通って試作を繰り返し、チーズが苦手な人にも食べてもらえるようにと改良を重ねた結果、第一弾となる新感覚の焼きチーズかまぼこ『フォンデュ リュクス フロマージュ』が誕生しました。