一方、ゼリ・ジャパンは、大阪・関西万博のPR活動の一環として、ポリマ財団(スイス)所有の太陽光や風力、水素エネルギーによる自然動力船「ポリマ号」による世界一周航海を企画し、大阪・関西万博の開催期間中に大阪に帰還する計画だった。
しかし、2022年3月にドバイ国際博覧会に到着後、同年8月にインドを出港してモルディブに向かっていたところ、嵐に巻き込まれて座礁して航行不能になり、運航再開のめどが立っていなかった。
更家氏は、引き継がれた「みらいへ」号を「帆船ブルーオーシャン・みらいへ」号と呼び、万博のパビリオン名を強調した。そして「帆船が持つ優美な姿で、寄港地の人々に海の魅力を伝え、セイルトレイニングをともに行い、海洋問題の啓蒙と海事普及に貢献する」と宣言した。
「帆船みらいへ」は、ディーゼルエンジンを搭載し全長約52メートル、総トン数約230トン。風力を最大限活用し、燃料に食用油を活用したバイオディーゼルを使う予定。
今後、万博開催前と開催期間中の運行計画を具体化する。現在のところ、パラオ(ミクロネシア)、沖縄への就航は決定しているという。万博閉幕後も、子どもたちに未来を引き継ぐために、海洋プラスチック汚染や気候変動問題の解決などを訴える。さらに、海藻が著しく減少する「磯焼け」やサンゴの色が抜ける「白化(はっか)」などの現実も伝えていく。
更家氏は「大阪・関西万博である以上、みらいへの母港となる神戸から参画することに意義がある。海上での万博、海を活用した観光や連携が今後、非常に重要だ。帆船の美しさにロマンを感じてほしい」と話した。
博覧会協会はこれまで、スペシャルサポーターとして、人気キャラクターのポケットモンスターとポリマ号(今回の引継ぎで「みらいへ」号に)、タレント・伊沢拓司さんらのメディア「Quiz Knock(クイズノック)」、タレント・ぺえさんを任命している。
任命式には万博公式キャラクター「ミャクミャク」が登場。「みらいへ」号に万博旗が掲げられた。この日、ぺえさんも同席し「みなさんと一緒に手を取り合って盛り上げたい」と話した。
大阪・関西万博パビリオン「BLUE OCEAN DOM E」イメージ映像 ※提供 ゼリ・ジャパン
【ゼリ・ジャパン オフィシャルサイト】
【ブルーオーシャン・イニシアチブ オフィシャルサイト】