―――運転時はどのように地図を確認していた?
【竹内さん】 長距離ドライバーの方などは、出発前や休憩中に確認して走っていたと思います。家族や友人とのドライブの場合は、助手席に乗っているナビゲーターが「どの交差点で曲がるのか」「どのインターで下りるのか」などの情報を的確に知らせるという重要な役割を担っていました。1度失敗してしまうと、「ナビが下手」「ナビが悪い」などいろいろ言われたものです(笑)。
―――地図情報の更新はどのように行っていた?
【竹内さん】 当時は1年のうちに高速道路がさらに整備されたり、目印となるお店などの情報も次々に更新されていたため、1年ごとに新しい地図を購入する必要がありました。書店などはもちろん、コンビニなどでも必ず道路マップが売られていました。
―――最盛期は?
【竹内さん】 最も売れていたのは1990年代で、1991年に創刊された『スーパーマップル』は2001年にシリーズ累計発行部数1000万部を達成しました。しかし、現在はデジタルのマップが登場したこともあり、1度に1万部刷るということがなくなってきています。
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竹内さんによると、現在も予備として道路マップを持っていくという職業ドライバーからの需要があるのだそう。
デジタル化が進んだことで以前のような地図を見る機会は減りましたが、機械ではなく紙の地図を頼っての旅行というのもいいかもしれません。
※ラジオ関西『Clip』2023年10月26日放送回より
(取材・文=濱田象太朗)