川西市の越田謙治郎(こしだ・けんじろう)市長が、1日、ラジオ関西の生番組に出演し、「政策は子どもと教育から。子どもの幸せが町の活性化につながる。また、市民によるイベントも数多く行われ、まちのにぎわいを市民自らが作っている」と、市の魅力について語った。
川西市は兵庫県の東南部に位置し、東は大阪府池田市・箕面市と隣接する。2024年には市政施行70周年を迎えることから、越田市長は「単にお祝いするのではなく、将来につながるもの、市政100周年になった時にこんな街にしたい、ということを目指してプロジェクトを始めている」とした。
川西の魅力について聞かれると、「大阪・神戸への利便性を兼ね備えながら、自然が豊かなところ。住宅都市として発展してきた街であり、利便性は大きな売り」と答え、日本一の里山と言われる黒川地区や、特産品のいちじく、歴史では清和源氏発祥の地であることを紹介。また「三ツ矢サイダー」も川西市で誕生。越田市長は「今は工場はないが、大切な歴史のひとつ」と話した。
また、小学校区単位のコミュニティ組織があり、地域活動を住民主体で行なっていることや、駅前などでは毎週末のように市民によるイベントが行われていることにも触れ、「川西の各地でどんどん動きがある。数年前までは地域活動のプレイヤーではなかった人たちが入ってきている」と、活気あるまちの賑わいについても話した。
川西市では、政策は「子どもと教育から」と打ち出している。越田市長は「子どもが幸せになることが、結果としてまちの幸せになる。これがまちの活性化」と話し、不登校支援に力を入れる。全ての学校に「校内サポートルーム」を設け、「子どもたちが自分の居場所を選んでいけるような学校教育のあり方を模索していきたい」とした。
一方、高齢化が進んでいることから、高齢者の活躍の場を作ることや、認知症対策が最優先課題とし、「政治の役割とは、ひとりひとりで努力しても解決できない問題にどう取り組むのか。行政がしっかりサポートしていきたい。50年以上前に住宅団地が切り開かれ、その時に住み始めた人たちが『選択は間違っていなかった』と思える、安心できる街にしていきたい」と語った。
川西市では、11月19日に「川西一庫ダム周遊里山ファンラン」が行われる。越田市長は「マラソンブームの中で、競争するというよりも里山を楽しんでもらうイベントにしよう、ということで『ファンラン』。ちょうど紅葉が綺麗になってくる頃に、里山の美しい風景を見ながら、私も一緒に走る予定」と意気込んだ。
さらに、旧黒川小学校を次世代に残すための「ガバメントクラウドファンディング」を始めるという。旧黒川小学校は、北棟は明治時代、南棟は戦後直後に建てられたもので、耐震補強や長寿命化のための資金を募る。越田市長は「今の税金だけで残すのではなく、みなさんと一緒に残していきたい」と、支援を呼びかけた。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』2023年11月1日放送回より